●セルジオソアレス監督（Ｃ大阪）：

「両チームとも非常にクオリティの高さを見せて、特に前半は両チームともしっかりとボールをつなぐサッカーができていたと思います。しかしながら、前半、我々のボール回しが遅かったために、川崎Ｆさんがしっかりと戻ってディフェンスをする時間を与えてしまい、なかなか突破に結び付きませんでした。後半に向けてそこを修正しました。マル（丸橋）のポジションを１つ後ろにして、『そこからどんどん前に素早くボールを入れていくように』と。さらに、『ボールを失っても、相手コートで前から圧力をかけるように』と、指示を出しました。実際に、前で何度かボールを奪うこともできました。内容として非常にいいゲームだったと思いますし、勝利に値するパフォーマンスだったと思っています」

Q:先発、交代選手を含めて、平均年齢が若かったが、そういうメンバーで勝利したのは今後に向けても大きいのでは？

「仰るとおり、非常に若いチームだったとは思いますが、ホームゲームということで、ひたむきに、そして、がむしゃらに戦いながら、結果を勝ち取ったということで、これは大きな経験となり、一皮剥けるきっかけになると思います。１人１人がゲームプランをしっかりと頭に入れて、さらに、リードされても、あきらめないで、先制点を奪われても、しっかりと逆転する強さを見せたというところでは、クオリティのあるＣ大阪のチーム力に、さらにプラスアルファができた。そういう意味では、非常にいいゲームになったと言えると思います」

Q:丸橋選手を１つ下げたというのは、ポジショニングを下げたのか、それとも、誰か代わりに前に出したのか？

「（後半の）マルのポジションですが、ボランチで、ホタル（山口）と２人並んだということです。前半ですが、なかなかタカ（扇原）のところから前にパスを出せていなかった。そこでマルを入れることで、もっと前にスムーズにボールがいくのではないかと考えて、ホタルとマルとの２人のボランチという形で臨みました。さらに、ホタルのロングパス、サイドチェンジというものも非常に効果的だったと思います。もう１つの理由としては、タカが前半にイエローカードをもらってしまっていたこと。後半２枚目をもらってしまうと、１人少なくなるというリスクがあったので、そういった理由も含めて、ゲームの展開にスピード感を出すため、そして、１人少なくならないために、あの交代を考えました」

Q:柿谷選手の良さが目立った試合だったが、改めて、彼の良さはどこと考えているか？　また、２得点への評価をお願いします。

「まず、彼の１番の大きな持ち味というのは、非常に並外れた技術を持っているということだと思います。これは日本を見渡しても、彼ほどの技術を持っている選手は、なかなかいないと思います。ボールを持ったときに、相手の意表を突くようなプレーができる。さらに、スピードに乗ったドリブルもできる。今日の２ゴールにもありましたが、彼は非常にスピードの乗った突破ができる。それは練習から常日頃、彼が見せているところです。今日のパフォーマンスは非常によかったと思います。２ゴールを挙げたということで、彼にとって大きな自信になると思います。先程も言いましたが、練習では彼はああいったプレーは、いつでもやっていることなので、それをとにかく試合で出すようにと、しつこく、うるさいくらいに言っているが、そういった部分が出てきたのではないかと思います。ただし、まだまだ満足できるものではありません。もっとディフェンスに貢献しなければいけないですし、さらにはもっとゴールにこだわる姿勢を見せて欲しいと思います。しかしながら、試合を重ねていくことで、今季を通して、シーズンを通して、もっともっと成長していける選手であることは間違いないと思っています」

Q:柿谷選手の２ゴールは、監督にとって予想どおりか？予想以上か？

「これは、我々はスタッフとして、毎日、日々のトレーニングを見ていることもあるので、予想通りと言えると思います。彼のポテンシャルの高さというのは、誰もが分かっていることなので、決して予想を上回る結果という側面はまったくありません。逆に、彼ならもっとできると思っています。それは日々の練習でも彼にしつこく言っていることだが、今日のパフォーマンスは、彼のポテンシャルから考えれば、十分予想されるものであり、さらにもっと、今日以上のプレーが出せるという意欲を、彼本人が持つことが、一番大事だと思っています」

以上