今日の試合速報

ブルーロックLP
ブルーロックLP

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第17節 北九州 vs 湘南】レポート:ホームで5戦ぶり勝利の北九州が、浮上のきっかけ掴む。湘南は「甘さ」が露呈し敗戦喫す。(12.06.03)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
北九州が5試合ぶりにホーム・本城陸上競技場で勝利を飾った。スコアの3−2だけでなく、シュートは両チームあわせて27本、FKも計47本と、スタッツだけでも分かる大味な試合。しかし、ホームでの勝利に並々ならぬ決意で臨んだ北九州が、最終的に勝点3を手にした。

試合が動いたのは後半で、前半は互いにイージーミスが散発、攻め手を欠いた。北九州・三浦泰年監督は「フィニッシュへの持っていきかたのイメージはあるのだろうけれど、フィニッシュで終われない」と、こだわってきたフィニッシュの局面で及ばなかったと指摘。湘南・曹貴裁監督も「今年全部やった試合のなかでイージーミスだったりとか、足を1回止めてしまった」が多かったと話し、「自分たちの甘さ」を反省点に挙げた。

三浦監督はハーフタイムで『後半、開始15分は特に集中してやること』と指示を送る。立ち上がりの時間帯が試合を左右すると判断し、前半も意識させていた入り方に念を押したのだ。それがすぐに実を結ぶ。後半開始直後の46分、小森田友明のロングフィードを受けた常盤聡が左サイドから切り込んで先制のゴール。「(時期的に)もっと早く決めたかった」と話す常盤の北九州移籍後初ゴールで、得意のバク宙も披露しスタジアムを沸かせた。
しかし、北九州のリードは長くは続かない。53分にカウンターから一瞬の隙を突いて湘南の10番・菊池大介がゴール。北九州としては集中すべき時間帯で得点は取れたが、失点も喫し、試合は振り出しに戻ってしまう――。

試合はこのように後半勝負になったが、最終的に雌雄を決したのは「気持ち」だったかもしれない。

ホーム戦で4試合にわたって勝利していなかった北九州の気迫は、この失点では潰えなかった。
60分。自陣からのFKを常盤、池元友樹が繋いだあと、再び左の深い位置から常盤がセンタリング。これを相手GKが処理を誤ってオウンゴールとなり、北九州が再びリードする。さらに80分には、池元の中央突破がファールを誘引し、ゴールほぼ正面で直接FKのチャンスを得る。木村祐志が右足で狙ったシュートは、壁に当たり弾道が変わると、GKがかろうじて止めたものの、最後は「一人一人のゴールを狙うという気持ちで決めた得点」と話す安田晃大が体を投げ出して押し込み、2点差に広げた。

湘南は86分、Jリーグ初出場のJFA・Jリーグ特別指定選手の吉濱遼平が「無我夢中だった」と振り返るゴールで1点差に詰め寄るが、前半から出ていたミスによるロストシーンがその後も続き、攻撃の形を作れないままホイッスルを迎えてしまった。
「下を向かないで前を向いて絶対にこの状況を打破するために選手たちとまたやっていきたい」と曹監督。5試合連続のドローゲームののちの敗戦に少なからぬショックはあるかもしれないが、言葉通り、湘南はここで下を向くわけにはいかない。6位に踏みとどまっているいま、「甘さ」克服へ向けて地道にサッカーを追求したい。

もっとも北九州も、先制直後に失点しているように決して充実した試合内容ではなかった。しかし試合2日前に「いつか勝つんじゃない。次、勝つ勢いで」と木村が話していたように、ホーム戦でなんとしてでも勝ちたいという思いが、勝利を呼び込んだ。
その木村は試合後、「後ろのほうでの組み立てにも参加しながら、決定的なプレーもできた」と話したうえで「これで終わってはいけない。次に向けてまたやっていきたい」と引き締めた。三浦監督も「点を取られる時間帯であったり、点を取られるときに起きたことであったりは修正していかなければいけない」と表情は険しいままだ。

5試合ぶりにホームで勝ち星を手にし、浮上への足掛かりを作ることはできた。次に必要になることは、継続と積み上げ。来週は北九州と福岡のダービー(バトル オブ 九州)。再びハートを熱くたぎらせて、戦いのフィールドに飛び込みたい。

北九州の沸き立つ夏の陣は、いま、始まったばかりだ。

以上

2012.06.03 Reported by 上田真之介
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ放送

一覧へ

明治安田J1リーグ 第30節
2024年9月14日(土)19:00 Kick off

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/09/12(木) 00:00 ハイライト:長野vs大宮【明治安田J3 第25節】