●川勝良一監督（東京Ｖ）：

「ホームで2試合ぐらい点をとっていなかったし、良いゲームができていなかったので、選手には『ホームを自分たちの力で居心地のいい場所にしよう』と話した。それは何かというと、最高のプレーとか、勝ちを見せること。アウェイとの差はほとんどないので、逆に言えば、メンタル面とか準備不足とかいろんなことでゲームの質を落としたりということを全て解消する一週間にしようということでやってきました。具体的には、DF含めて前に出る姿勢だとか、下がらずに、特に大分は3バックなので、仕掛けの早さとか出ていくスピードを意識してやっていきたかった。DFも中盤も出来るだけ下がらず、最初ちょっとできない時間帯もあったけど、徐々に潰していくところから仕掛けを早くなど、そういうところで最後まで点を取りに行く姿勢だとか、あとは土屋と和田拓が3試合ぶりに戻ってきたので、センターラインのところで安定感も出てきた。加えて、杉本健勇も強さとか巧さ、両ワイドも高い運動量でアクセントとなってくれた。全員がホームのゲームを変えようという意識で結果を出してくれたので非常に良かったと思います」

Q：森選手があれだけ高い位置でプレーできる一番の要因は？
「２つだと思います。後ろ（和田拓也、梶川諒太のボランチとDF）に対する信頼と、あとは最初から右に出すという形で出して、要は前のスペースも空けていない、ブロックが変わっていない状態で勇介にボールを渡すと、やっぱりそれは相当きついと思うんですよね。左からセンターを経由して右に流すという、ブロックをずらしながら、勇介の前を少し開けた状態で出来るだけ渡していくと。それを梶川とか和田拓ができるので、その流れの中で右サイドを自然と上手く使っていくということ。あとは、停滞しても西とか、中盤、もしくはトップの誰かが三角形を作りながら、最終的に突破をしていく。で、左がフィニッシャーというか、最後入っていく。相手がそれを警戒するのは分かっているけど、最初から右じゃなくて、センター入れながら、もしくは左からセンターを経由して勇介に回していくというのが、今の中盤の構成でいうと、スムーズにできるのが要因かなと思います」

Q：主将・小林祐希選手について。日頃の姿勢は？
「日頃の練習態度は一番良いし、先頭切ってやるし、シーズン入って最初の頃はスムーズにやっていた。周りが19歳でキャプテンで10番でという目で見る中、それはサッカー選手は壁が何度もあるので、自分で越えるしかないと。個人的にはキャプテンというのにあまり重きを置いていないんですよね。あと、10番というのも、今の時代でいう10番がサッカーチームの象徴でもないので、祐希は今、自分のできるところとできない足りないところで、梶と和田拓と比較して何が劣っているかとか、自分でも知っていると思うし。この間のゲームでもその弱さが出たりとか、その1つ前のゲームの北九州戦ではものすごい良かった。その辺の、精神的なものがプレーにすぐ出るメンタルの影響をどうこれから克服するか。去年は、相当チャンスを与えて成長の場をある程度我慢の連続でやったけど、それで掴んで、また今もう1回壁があるとしたら、次はそんなに、特に今年は昇格がかかっているので、梶川とか和田以上のプレーをボランチとして見せつけるのに何が？っていう、その“何”をもう自分はわかっているはずなので、必要以上に一人に対して何回も何回も手助けしても、次の壁の時に監督が替わっていたりチームが変わっていたらどうしようもないしね。そこはプロフェッショナルとしては、自分で今の問題は解決しながらこのグループについていけるようにしてほしい。そういう競争でまた、今出ている2人が緊張感を持ってくれれば、一番チームとしては一年活動しやすいので、時々喋りながら、時々は放ってますけどね（笑）」

以上