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【J2:第15節 大分 vs 町田】プレビュー:20年目のJリーグ。歴史を紡いだアルディレス、田坂の両指揮官に注目(12.05.20)

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1993年5月15日に誕生したJリーグが20年目を迎えた――。
その記念すべき年に生まれた子が、いまJのピッチに立ち、華やかな舞台で活躍していた選手が監督としてチームを率いている。
大分の田坂和昭監督は、Jの20年とともに濃密な時間を過ごしたひとりだ。94年に平塚(現湘南)でJリーガーになり、その年に新人賞を獲得。2002年に現役を引退し、翌年から指導者の道を選び、昨季から大分で監督として第2のキャリアをスタートさせた。そして、その田坂監督が小学校の頃にブラウン管の向こうでワールドカップを戦う選手に胸をときめかせ、憧れた選手が町田の指揮官オズワルド・アルディレスである。
「あのアルディレスですよ、1978年、82年にアルゼンチンの黄金期を築いた。皆さんはご存知ないかもしれませんが、『背番号1を付けたフィールドプレーヤー』(※)として有名な人ですよ」
力説する田坂監督の顔はサッカー少年のまんまであった。
このふたりは選手と監督の間柄で対戦したこともあり、アルディレス監督が清水を指揮していた頃、平塚でプレーしていた田坂監督に移籍を持ちかけた経緯がある。皮肉にも田坂監督が清水に移籍したときはアルディレス監督がチームを去っていた。その後は互いにチームを代え、2000年には田坂監督がC大阪の主力選手として第1ステージのし烈な優勝争いをしていたときに、優勝した横浜FMの監督がアルディレスであった。このふたりのJでの歴史を紡ぐだけでも枚挙にいとまがないのだから、20年という歴史の長さを感じる。そして、この両者が今度は互いに監督の立場で対戦する。

アルディレス監督率いる町田は前節の千葉戦で1−6と大敗したが、最後までスピーディーで攻撃的なサッカーを展開した。それは数字でも現れている。千葉のシュート数が11本に対し、敗者の町田が2本上回る13本のシュートを放っている。点差が離れてもなお攻めようという姿勢は賞賛に値する。今節は守備面で課題となった規律の部分を修正してくるはずだ。大量失点した次の試合は精神的なダメージは大きいかもしれないが、大幅に選手を入れ替えるなど大胆な采配ができるメリットもある。名手であり名監督でもあるアルディレスがどのような手を打ってくるのか興味深い。

ホームで迎え撃つ大分は、ここ7試合負けなしと好調だ。「やろうとしていることが見えている。特に守備ではセカンドボールを拾って、そこからボールを動かせた」と田坂監督は手応えを感じている。だが、前節の湘南戦では、『勝っているときはメンバーも戦術も変えない』という定石を敢えて破り、“2トップ・2シャドー・1アンカー”の新システムを導入した。このあたりが、より攻撃的な采配で進化の歩みを止めない気鋭の若手指揮官の真骨頂である。今節の試合においても、攻撃的な町田に対して引いて守ることなんて考えていない。田坂監督は「相手はポゼッションしてくるので、ボールを失わないこと。それが相手の良さを消す事になると思う」と話し、「リアクションで相手に合わせるのではなく、自分たちの信念を貫いて、しっかりサイドを突いて全員で攻める」とあくまでも自分たちのサッカーを追求し、勝利を勝ち取る覚悟だ。

アルディレス監督と田坂監督の物語はJリーグの歩みとともに、まだまだ続く。

(※)当時の代表は「アルファベット順につける」という慣習があった。

以上

2012.05.19 Reported by 柚野真也
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