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【J1:第9節 清水 vs 鹿島】プレビュー:前節の快勝で意気上がる両チームのガチンコ勝負。清水は数々の難しいミッションをクリアし、ホーム6連勝を飾れるか。(12.05.03)

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前節、9人で勝つという劇的な勝利を果たした清水と、5-0でG大阪を圧倒した鹿島。ともに非常に良い勝ち方をして勢いに乗るチーム同士の対決は、ゴールデンウィーク決戦の中でも一際注目を集めている。

現在2位とわずか勝点1差の4位につける清水は、今季ホームでは5戦全勝(公式戦)。すべて1点差の勝利だが、アウスタでは昨年にない勝負強さを発揮している。そのうえで、アウェイでも前節・F東京戦のような勝利への執念を発揮できたことは、チームの大きな自信につながっている。「本当にきつかったけど、個人的にも自信になったし、粘り強く戦い抜けたことは次につながると思う」(吉田豊)という言葉通り、苦しいところで踏ん張れる力がついてきたことは、若いチームにとって大きな支えになっている。
実際、これまでの公式戦での7勝のうち5勝が1-0で、9失点あるうち流れの中からの失点は2点だけ。課題のセットプレーの守備に関しても、F東京戦でゾーンとマンツーマンをミックスした守り方に変え、良い手応えを残している。
ただし、守備に自信があるからといって、守りに入ってしてしまうと、DFラインが下がって自分たちのサッカーができなくなってしまう。ホームでもアウェイでも自分たちの戦い方を90分間貫き通すサッカーを目指している清水としては、今回もそれがもっとも重要なテーマであり、受け身の戦い方は禁物となる。

連戦の疲労を考えても、自分たちのサッカーをすることは重要だ。疲労という面に関しては、ゴトビ監督は次のように語る。
「下がって守備をすれば、エネルギーの消耗を抑えられると思っている人がいますが、それは誤解です。低い位置でボールを奪っても、そこから攻めるためには60〜70m前に出ていかなければいけません。それに対して、高い位置を保って前からプレッシャーかけていけば、瞬間的なスピードは速いですが、5秒でボールを奪い返すことができます。そして、そこから自分たちがパスをつなげばつなぐほど、相手はボールを追いかけて疲れてきます」。前から激しくプレスをかけに行っても、短時間でボールを奪い、その後はしっかりとボールをキープすることができれば、体力の消耗は押さえられ、逆に相手のほうを疲れさせることができるという考え方だ。
もちろん今度の鹿島戦でも、清水はそうした展開を狙って試合に入ることになる。そのためには、「ここ何試合かは前半の入りがあまり良くないので、そこはしっかりと修正しないといけない」(高原直泰)という部分も重要になる。今節はアレックスとフランサが出場停止だが、これまでと変わらないサッカーができる戦力は十分に整っているので、清水の試合への入り方にはぜひ注目したい。

一方、アウスタではここ4試合勝てていない鹿島は(清水の2勝2分0敗)、5節までは1分4敗の最下位に甘んじていたが、その後3連勝して11位にまで順位を上げてきた。とくに前節のG大阪では、内容的にも圧倒してシュート21本で5得点と攻撃が爆発。強い鹿島が戻ってきたという印象を強く残した。
また、興梠慎三が4試合連続、遠藤康が3試合連続でゴールを決め、もう一人のFW、大迫勇也も前節で初ゴールを決めると、一気に勢いを増して2得点。若い攻撃陣が調子を上げ、新加入のドゥトラもチームにフィットして、攻撃の勢いでは清水を上回っている。
中盤でボールを支配する能力も高く、清水との中盤の主導権争いは、非常に見応えのあるものになるだろう。もちろん、ここでどちらがイニシアチブをとれるかという部分は、試合の結果を左右する大きなポイントにもなるはずだ。

また、清水が主導権を握ったとしても、鹿島には伝統的なセットプレーの強さやカウンターもある。セットプレーでは、正確なキックとゴール前の高さが揃っており、これは清水にとって大きな脅威となるだろう。鹿島がセットプレーで点を取れるか、逆に清水が守りきれるかという部分も、大きな注目点となることは間違いない。
もちろん、鹿島のカウンターに対する備えも、清水にとっては重要なポイント。とくに鹿島は先制点を与えると非常にやっかいな相手なので、カウンターが脅威となってくる前に先制点を奪うことが、清水が勝つためにもっとも重要なテーマと言える。
そう考えると、清水が勝つためには、これまで以上に高いレベルで自分たちのサッカーをやり通すことと、90分間高い集中力を保ってセットプレーやカウンターでもつけいるスキを与えないことが必要になる。
かなり難しいミッションではあるが、アウスタで大きなサポーターの支えがあれば、それも十分に可能なはず。その意味でも、清水ファンにはぜひアウスタを満員に埋め、熱い声援をピッチ上の選手たちに贈り続けてほしい!

以上

2012.05.02 Reported by 前島芳雄
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