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【J2:第5節 愛媛 vs 栃木】レポート:アクシデントが続く中、立て直した愛媛が栃木の強固な守備をこじ開けて同点に追いつく。両者にとも勝ちきれなかったが、評価できるドロー。(12.03.26)

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ゴールキックになると、ピッチ上のフィールドプレーヤー全員がセンターサークルの幅・約20メートルの間に整然と並ぶ。愛媛も栃木も、いかに前線から最終ラインまでをコンパクトにして戦っているのかがはっきりと分かるシーンだった。その中でも、前半は風上に立った栃木が試合を優位に進めた。前線からのプレッシャーでも、栃木の出足が一枚上。いつもなら、愛媛の選手たちがプレッシャーをかけて相手の最終ラインに蹴らせているように、前半の45分間は栃木のプレッシャーに押された愛媛のディフェンダーが前に蹴り出すのが精一杯の状況だった。

さらに「いろいろな要素が我々の欲しているものとは逆になった」とバルバリッチ監督は嘆いたが、愛媛にとっては不運も続いた。前半19分には接触プレーで脳震とうを起こしたトミッチが負傷退場。立ち上がりからリズムを作れない愛媛の中で、10分には絶妙のスルーパスで石井謙伍にラストパスを通し、続く12分にはGKの位置を見てロングシュートを放ち、栃木のゴールを脅かしていたトミッチを欠いた前半の愛媛は攻め手を失った。さらに25分には、関根永悟も試合序盤の接触が原因でプレーの続行が困難になり交代。本来はボランチの渡邊一仁が急遽右サイドバックに入ったが、前半34分にはその右サイドを破られて愛媛は先制点を奪われた。

ただ、栃木にとって先制点は狙い通りの形。「相手の背後を意識していた。キーパーとディフェンスラインの間をしつこく突こうと思っていた」と、先制点を決めた廣瀬浩二は試合後に攻撃での狙いを語ったが、試合開始直後から栃木が愛媛の裏のスペースを狙っていることは明らかだった。しかし、愛媛のディフェンスラインはオフサイドを取りきれず、ピンチを招いていた。34分のシーンも、まさにそのパターン。杉本真が2列目から愛媛の最終ラインの裏へと飛び出し、廣瀬の得点をお膳立てした。

それでも、後半になると状況は一転。風上に立った愛媛は有田光希を投入して前線で起点を作ると、守備でも前線からのプレッシャーがはまり始める。同点ゴールも、田森大己が高い位置でボールを奪ってから。そこから前線へボールを運び、栃木がクリアしようとするセカンドボールに何度も競り勝って有田のJ初ゴールへつなげた。さらに、愛媛は交代カードが残されていない中でポジションを修正しながら逆転を狙う。同点に追いついたあたりからは前節の松本戦と同じように、大山俊輔がトップ下に入ってゲームを作り、チャンスにつなげた。

ただ、その後はスコアが動くことなく同点のままタイムアップ。愛媛と栃木は勝点1を分け合った。「負けてしまう可能性もあった試合で、そういう意味では1−1という結果はついているところもある」と松田監督が振り返れば、「こういう状況で負けずにドローに終わったことは満足しなければならない」とバルバリッチ監督も語ったが、両者は必要最低限の勝点1を得た。それでも、どちらのチームにとっても勝点3が取れてもおかしくなかった試合展開だけに、悔しさが残ることも事実だろう。実際に、これからはこういう試合でいかに勝点3を取りきれるかが、両者にとってJ1に近づくための課題になる。それでも、どちらのチームもこの時期にしっかりと自分たちのサッカーを確立できていることは評価できる点。しっかりとした幹があるわけだから、ここからはその枝葉をしっかりと伸ばすことで勝点3を取りきれるチームへと成長していきたい。

以上

2012.03.26 Reported by 近藤義博
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