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【J2:第5節 京都 vs 町田】プレビュー:連勝を果たし勢いに乗る町田を西京極に迎える一戦。京都は、チームで主導権を握る戦いを演じたい(12.03.25)

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今季、Jに昇格した町田を西京極に迎えての第5節。京都はリーグ序盤からチーム力を問われることになった。

前節、鳥取に敗れ、なおかつ、キャプテンの中山博貴、中盤のチョンウヨンが退場処分。今節は、これら選手に加え、DF秋本倫孝も負傷離脱となる。宮吉拓実は前節の反省で「前がもっとボールを引き出してためられたら」と口にしていた。

まず、鳥取の気迫は素晴らしかった。この点は認めなければならない。それは「対京都」よりは「連敗脱出のため、ホームで絶対に負けられない」という部分が大きかった様に観えた。その気迫に京都が圧されたとは思わない。京都も「勝ちに行く」という空気は充分にあった様に観えたからだ。ただ、相手も「負けられない」事情を背負っている点はもっと認識する必要があるのではないかとは思わされた。今節の相手は町田。宿願とも言えるJに昇格。この舞台から1年で降格する訳にはいかないはずだ。そのためには何が何でも勝点を稼がなければならない。そういう事情を背負っていることは京都も自覚しなければならないだろう。「相手をリスペクトする」というのはこういうことも含まれるはずだ。だからと言って、相手を必要以上に大きく観る必要もない。主導権を握るサッカーを、京都はどこが相手でも出来る。

「もっとやり方があったんじゃないか」と大木武監督と鳥取戦を振り返ったが、この一言に尽きるのではないか。
大きく目立ったのは中盤で攻撃が引っかかる回数が多かったこと。特に、最終ラインから前に運ぼうとする時に引っかかった。その時に何をすればいいのか。「ロングボールも含め、つなぎ方もあるだろう」と大木監督。まずは「シンプルに裏」(黄大城)というのも良し、となる。つなぐにしても「中盤につけてパスコースを作る」(同)など、個人的な、マークを外したりパスコースを確保する動きでつないでいくという手段もある。ポジションによって、意識することも若干変るかもしれないが、考えればもっとスムーズにつなぐやり方は出てくるということだろう。
では、これが分かっているのになぜ出来なかったのか。個人技術に関しては、その選手の「気付き」が大きいだろうが、シンプルに裏か、それともつなぐかの判断はチームとなる。ここがポイントではないか。
中盤でつなぐか、シンプルに裏か。大木監督は「どっちでもいいですよ。こっちはそのどちらも出来るし、そのための練習もしていますから」と口元に笑みを浮かべつつ、言葉を放った。結局、つなぐならつなぐなりのサッカーがあり、裏を狙うなら裏を狙うなりのサッカーがある、その統一の部分で「11人にズレがあった」(大木監督)ということなのだ。

そして、もう一点。大木監督は「取られたら、そこでもう一回取り返せばいいでしょう。そして、そこから攻撃すればいい」と口にした。
守備で主導権を握る、ということだろう。主導権というのは要するに「自分たちのやりたいことを表現する」「相手を、対応する側に回す」ということである。ボールを持てば「自分たちのやりたい様に攻撃する」、ボールがない時には「自分たちのやりたい守備で奪う」となる。ボールを持とうが持つまいが主導権は取れるということである。
今節、改めて、主導権を握るサッカーが試されるだろう。個人のプレーで、そして、11人のプレーで攻守に渡り主導権を握れるか、注目したい。

対戦相手の町田。前節、ホームで連勝を果たし、「活きがいい」と指揮官も認める。ボランチでは、マーシャルは守備的ながら「もう一人は出てくる」と攻撃の傾向を口にした。大木監督が清水でサテライトコーチなどをしていた時代、そのトップで指揮を執っていたのが、現・町田監督のアルディレス監督だ。「今の私があるのはオジー(アルディレス)のお陰」と感謝と敬意を表した。決して侮れない相手である。

京都としては今まで通り、何も変えることはないはずだ。だが、チームとして改めて戦い方を整える状況になった時、その時が勝負の分かれ目だ。チームで、一つの判断を早急に出せるか否か、そこに着目したい。

以上

2012.03.24 Reported by 武田賢宗
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