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【J2日記】鳥取:さらば、ハメド(12.03.12)

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2008年から4年間にわたってプレーしたハメドが、実質的にチームを去った。開幕を控えた3月1日にクラブが、今季は選手登録を行わないことを発表した。
現在のコートジボワール代表選手を多く輩出している、同国のギユー・アカデミー出身のハメドは2005年、18歳でタイのチョンブリFCに加入。その時監督を務めていたのが、後に鳥取で監督を務めるヴィタヤ・ラオハクル監督だった。08年、当時湘南でプレーしていたアジエルの活躍を見たヴィタヤ監督が、「同じタイプの選手を知っている」とクラブに推薦したのがきっかけで、当時JFLだった鳥取に加入する。

サッカー界では名高いコートジボワールも、文化の面ではなじみが薄く、当初は周囲のスタッフも戸惑いがあったという。来日したばかりの頃、スタッフが部屋を訪れると、玄関に盛り塩のようなものがあった。「コートジボワールにも、そんな習慣があるのだろうか」と思っていたら…。実は洗濯粉で、床にこぼしてしまった後、几帳面に形を整えていただけだった、という笑い話もある。
とはいえ、ピッチ上でのプレーはすごかった。最初の練習で、利き足の左足から強烈なシュートを繰り出した時は、チームメイトや地元マスコミが大いに驚いたという。ヴィタヤ監督にMFからFWにコンバートされると、多くの印象に残るゴールを決めた。2010年のJFL前期14節の横河武蔵野FC戦では、自陣から50メートルを1人で持ち込んで3人をかわし、最後は左足ミドルをたたき込むスーパーゴール。得点源として活躍し、JFL優勝、J2昇格に貢献した。

徐々に日本語も覚え、日本でのプレーに慣れていく一方で、本人には、将来ヨーロッパでプレーしたいという強い思いがあった。これまで実現はならなかったが、このオフの決意の固さは、これまで以上だったため、クラブ側も意向を汲んだ格好だ。現在の詳細は不明だが、次シーズンに向けて、ヨーロッパのいずれかのクラブでの契約を目指していくことになるだろう。

スパイクに、あのジネディーヌ・ジダンの幼少時のニックネームから名付けたという長男の名前「Yazid(ヤジド)」を入れ、家族とともに戦った日本での4年間。ほとんど守備はせず、気まぐれな性格に周囲が振り回されることもあったが、ダイナミックなプレー、かわいい笑顔で多くのファン・サポーターに愛された。同じコートジボワール出身で、柏と徳島でプレーした後にヨーロッパに渡り、今やCSKAモスクワ(ロシア)のエースとなったドゥンビアのように、鳥取から旅立って活躍する姿を、人々は楽しみにしている。

以上

2012.03.12 Reported by 石倉利英
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