3月4日（日） 2012 J2リーグ戦 第1節
東京Ｖ 2 - 0 松本　（13:05／味スタ／12,432人）
得点者：51' 小林祐希（東京Ｖ）、58' ジョジマール（東京Ｖ）
スカパー！再放送 Ch184 3/5（月）後02:00〜
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●反町康治監督（松本）：

「アウェイの観客席にたくさんサポーターの方に集まっていただきまして、ありがとうございました。チームを預かる人間として感謝をするとともに、良い結果をプレゼントすることができなくて非常に申し訳なく思っております。
負けはしましたけど、僕は非常にポジティブに捉えております。通用するところ、しなかったところ選手たちもそれぞれ感じていると思いますし、次につながると信じて疑いません。我々にとっては非常に良いゲームだったと思いますね。やっぱり実力差というのはよく出るもので、後半少しうちの方が地団駄を踏んだというか後手を踏んだというか、そういう形になってしまったのは残念だったかなとは感じております。次はホームでできますので、楽しみにしております」

Q：通用する部分としない部分とおしゃっていましたが、具体的には？　また、後手を踏んだと感じていらっしゃることについて。
「ずっと練習試合を通じてやってきたのですが、やっぱりオフィシャルになった時のゲーム体力ですよね。それがまだ90分できていない。昨年JFLで出ていた選手なんかでも、やっぱりプレッシャーの違い、相手にボールを保持されている時間も長いわけですから、そういう時にしっかり90分間戦い抜くのを今日は肌で感じだと思うんですよね。あとは、他から入ってきたといっても私も他から入ってきた人間ですけど、そういう選手が昨年大活躍していたかって言ったらそうではなくて、ほとんど試合数、出場時間が少ないわけです。1年間何もしていなかったような選手が移籍してきたわけですから、これは試合のフィーリングというかゲームそのもののフィーリングがまだまだ、練習試合やトレーニングだけではどうしても養えないものがあるんですよね。それに比べますとヴェルディの選手はほとんどフル活動で昨年もやっていますし、そうした積み重ねがチーム力で後半出たかなと。全体的に、頑張ってはいるんですけど、どうしてもそういうところの部分で、体が前に行かなかったりとか、1つ1つ遅れていってしまうとか、外された時にもう1歩出ないとか、そういうところに出てきましたよね。我々はスタートダッシュ云々とかは一切言っていませんけれども、右肩上がりに行くには最初はこれぐらいパンチを食らったほうが目が覚める選手もいるかもしれないんでね。というのは、松本ではみんな地元のスター選手みたいに、写真やサインとかってなっちゃっているので。やっとパンチを食らって、良いところもあったかなとポジティブに捉えて、これからしっかりもう一回足元を見つめてやっていければいいかなと思っていますよ。
通用した部分と通用しなかった部分については、ちょっと言えないです」

Q：選手交代の意図を教えてください。
「簡単に言うと、今日に限っては疲れた選手から代えていったというところですね。やっぱり初戦なのでどうしても緊張感もありますし、交代枠の1人は、最後2人ぐらい足が攣るかもしれないのでとっておきたかった。どうしても点数の流れもあったので、もう少し攻撃の起点に真ん中のところでなってもらいたかのが北村ですね。あとは楠瀬は足がパンパンだったので、代えざるを得なかったですね。それからもう1枚、船山はここのところずっと調子を上げてきていましたし、前への推進力があるものですから、それを期待して送り出したということです」

Q：あえて、ポジティブに捉えた部分とは？
「後ろの3枚あたりは、しっかりとしてましたよね。もしかしたら向こうのDFよりもしっかりと対応していたかもしれないですよね。DFのリズムはしっかりとできていたと。残念ながら事故みたいな失点をしてしまいましたけど、それもやっぱり我々の力不足のところはありますしね。逆に、同じようなこぼれ球のシュートがあったのを最後打たなかった我々と、思い切って打った小林との差だと思いますよ。もう少し中盤を含めた前の攻撃への人数の割き方とかとか、見ての通り偶然にチャンスを作れているシーンが多かった。それを必然にするためには、前の推進力とか前でボールを上手く動かすとか、良いところにボールを入れるとか、ワンタッチで入れるとかでプレースピードを上げていかなければならないですよね。それはまだちょっと足りない部分ですね。これはトレーニングでどんどん養っていかなければならないです。今日試合に出られなかった選手というのは、当たり前ですけど次のチャンスがもらえるってことで、明日また練習試合します。お互い良い競争になると思うので、また何人かそういう選手を上手くピックアップして、次のゲームでよりパワーアップした形を見せてあげなきゃでしょうね」

Q：良い仕事をなさっているようで、安心いたしました。今日の試合に関しては、本当の意味での実力差を感じられたとおっしゃっていましたが、２−０になるまでは戦術サッカーがハマっていて、前半は得点チャンスがあった。後ろに下がって守りに入ったわけではないけれど、ある程度は守備を固めてそこからカウンターっていうサッカーがハマっていた。ところが、２−０になって、やるしかなくなって、前からガンガン出た。そこでやっぱり実力差があるなと実感したのですが、このような見方はどうでしょうか？
「ウチが実力があるってことですか？」

Q：いえ逆です。
「僕もJ2の経験年数が長いですので、だいたい見渡して自分たちの実力っていうのを十分理解した上でチームを作ってきたっていうのは間違いないです。それを評価していただいて『良い仕事をしている』と言っていただけたと思うのですが、ただ、ゲームには勝たなければいけない。それ以上に上積みがあるかって言われると、残念ながら探すのは本当に難しいかもしれません。ただ、そうは言ってもこのリーグの中で這いつくばってやっていかなければならない。それは、お互いの意思疎通であったりとか、ゲームをやりながらそのスピードに耐えられるシンプルなプレーだとか、人数を用意していくところか、まあ先ほどの繰り返しとなってしまいますけど、そこを少しでも上積みできるようにやっていくしかないでしょうね。指導者っていうのは今季が必要だというのはそういうことであって、急に強いチームになるわけがないんですよ。ヴェルディだってそうですよね。何年かかけて徐々に力をつけてきて、今年がそういう意味では花を咲かせる時期かなと、今日の試合を見ながら思っていますけど、毎年毎年そうやって徐々にレベルアップしていくんですよね。本当に、チームがいきなり強くなるってわけはないんであって、しかも去年のJFLでも、同じ長野のパルセイロの方が上ですから。そういうところはやっと足元を見つけることができたのかもしれないですしね。そういう意味ではこの勝点0、得点0っていうのは、すごく大きな意味を持っているんじゃないかなと思いますよ」

以上