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初戦の勝敗はやはり重要だ。それはシーズンへ落ち着いて入れるかどうかに必ず影響を及ぼすとあって、軽んずることなど決してできない。しかも今季チームが照準を定めているのはJ1自動昇格順位(2位以内)。昨季よりももう一段高い(昨季は3位以内)その目標への道のりを考えたなら、当然迎える2012年最初の90分からしっかり勝点を積み上げ始めなければならないと言えよう。
ただ、そのように結果を重視しながらも、それを超える大きな興味が開幕戦の徳島には存在すると言っていいだろう。今季招へいした昇格請負人とも呼ばれる小林伸二新監督のもと組織はどのような新しい姿を見せてくれるのか─。選手たちがピッチで展開する内容的部分こそ、オープニングゲームに臨む徳島の最も興味深いところであるのは間違いない。
実際そう思えるだけの変化をチームは準備段階から感じさせてきた。特に宮崎での二次キャンプでは、始動直後から継続的に浸透を図ってきた連動意識の共有が目に見えて形に。完成の域というまでにはちょっとしたタイミングのズレやプレー精度の不足などがまだ残るものの、昨季とテイストの異なるダイナミックで連動性に富んだ攻守をチームは多く見せられるようになってきたのだ。
そしてその変化を引き出しているのは、他でもない、細やかかつ理論立った小林監督の指導である。トレーニング中に曖昧さや疑問を感じるシーンが生じればすぐさまチームの動きをストップ。新指揮官は即座にその場での問題解決を図っていく。さらに自らが精力的にサンプルを務めて選手たちと同じアングルで話をするのだから説得力もあるというものであろう。事実そうした教えにはドウグラスが「自分のサッカー人生の中でこれほど丁寧に指導してもらえたことはない」と語り、エース津田知宏も「今まで自分が考えてもいなかったことをアドバイスしてもらえる」とコメント。自分たちを導き、刺激も与えてくれる小林監督への厚い信頼を口にしていた。
いずれにしても、こうして小林イズムは着実に根付き始め、それによって徳島は確かな変化を遂げている。だからこそ小林監督自身も「これまでの準備期間にやってきたことがどれだけ浸透しているか見たい」と開幕戦の内容を強く意識している様子。チームが今どの段階にいるのか掴むことをそこでの大きな狙いとして挙げていた。
しかし同時に勝負へのこだわりも隠さない。「失点しないためにラインコントロールやクロスへの対応はかなり意識を持ってやらなければいけないし、攻撃ではボールを回すというより前を向いてのプレーを増やさなくてはならない。特に攻めはトップの選手を意識してそこへボールを入れ、深いところに侵入してからの折り返しが得点へ近付く形になる」と明確に勝つためのポイントを捉え、クラブとして2006シーズン以来となるアウェイでの開幕戦をにらむ。その上で「今やろうとすることをスムーズに表現できる選手を起用する」と付け加え、それへの高い実行力を見せている昨季の主軸・斉藤大介や徳重隆明、新戦力の上里一将や鈴木達也らが先発の有力候補であることを示唆した。
悲しみに暮れたあの日、2011年12月3日から3カ月。その間にチームはガラリと生まれ変わり、今週末にはまた新たな挑戦が始まる。だが、昨季の最終節を忘れてしまった者などいないはず。それだけに、昨季に続いてヴォルティスブルーのシャツに身を包む選手たちは雪辱を誓う強烈な気持ちを胸に戦うであろうし、新たに加わった選手たちはその過去をしっかり受け継ぎ今季自分たちが歴史を作るという揺るぎない決意を見せてくれるに違いない。
いよいよ新生徳島がベールを脱ぐ。その姿に注目しよう。
以上
2012.03.03 Reported by 松下英樹