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【キャンプレポート2012:甲府】期待は繋がる甲府。完成形ではないが、成果を出して宮崎キャンプを終了。(12.02.19)

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「遠藤(保仁)は出ないんですかねぇ」
ハーフタイムに50代くらいの女性に聞かれた。アンブロのビブスを着ていたから報道関係者だと分って声を掛けられたのだと思う。その女性が何の仕事をしているのかは分らないが、仕事の都合をつけてトレーニングマッチ(対甲府)の時間に合わせて綾町に来たそうだ。有名な遠藤を見たかったのか、遠藤の素晴らしいプレーを見たかったのか、その両方だったのかは分らない。鹿児島県出身の選手だけに隣の宮崎県でも人気が高いのだろうか。
G大阪の広報にもらったメンバー表には、遠藤を含む主力の名前に印が付いていなかったので、「2日前に岐阜と試合をしているので、今日はガンバの主力は出ないみたいですよ」と、一応残念そうに答えた。
右手を頬に沿え首を傾げて少し考えた後、女性が「そうですか。次(のトレーニングマッチは)は出ますか」と聞くので、「ケガやコンディションなどに問題がなければ出るんじゃないですかね。今日も試合は見に来ているからバスのところで待っていればサインはしてくれると思いますよ」と、誰にも迷惑を掛けない答えを編み出した。しかし、遠藤がプレーしている姿が見たかったようで、「そうですか…今日は帰ります」といって、バックスタンド裏の道路に停めていた宮崎ナンバーの軽自動車に一人乗り込んだ。

う〜ん。(甲府には興味ないのね…)と心の中で呟きながら軽自動車を見送った。去年は西の横綱・西野G大阪に2戦2勝も、降格した甲府が対戦相手かどうかなんてまるで関心がないようだった。ハーフナーマイクがいればもう少し甲府にも興味を持ってくれる人がいたのかもしれないが、今年は甲府のキャンプを見に来ている人は少なかった。ポツポツと見かけた人が宮崎の人か山梨や東京から来た人かの判断がつかなかったが、全部で23ものJクラブが宮崎に来るのだから仕方がないか。でも、横浜FMやG大阪はグッズ販売のテントが出ている日もあって、スター選手がいるチームに対する関心の高さとアピールしようとするクラブの意気込みを感じた。G大阪はたこ焼きの屋台(2月12日限定)が出たり、ベーグルとコーヒーを売っている屋台が出たりと――ホークスやジャイアンツには及ばないものの――屋台が一軒あるだけでなんとなく楽しい気分にさせてくれた。来年は甲府もトレーニングマッチに合わせて「甲府鳥モツ煮」の屋台でも出せばとも思うが、収支の責任は負えない…。

甲府にとって宮崎キャンプ最終日、17日のG大阪戦は現時点での集大成のトレーニングマッチと捉えていたので、こちらも遠藤ら主力が出ないことは残念だった。先発の半分が新加入選手で顔と名前が一致する選手は少なかったが、U-17城福ジャパンで活躍したG大阪ユース出身の大塚翔平もいて楽しみだった。甲府はダヴィと高崎の期待のツートップ。この組み合わせが一番フィットしているように感じていたが、高崎のところにもう少しボールが収まればダヴィも2列目の選手も活きてくるだろうという段階。昨年の主力の多くが抜け、監督も変わった甲府。ここまでは選手の組み合わせや適性を試すことに時間を費やしてきたが、最後のG大阪戦はチームの現時点での方向性を示す試合だったのでもう少しシュートシーンを見たかった。ただ、新生チームなので始動から一カ月で「完成形」になるわけなどない。試合後に改めて先発メンバーの顔触れを見直して感じたのは「まだ変わる」ということ。チームはボトムアップして選手間のレベル差が小さくなっているだけに、誰が出てもそれなりに出来るだろうと思えるポジションがいくつもある。悪くないことではあるが、飛び抜けた選手がいないということでもある。G大阪とはお互いにPKで1点ずつ分け合って引き分ける結果になり、お互いに消化不良ということではなかっただろうか。ただ、センターラインの4人(FW、MF、CB、GK)が固まればチームとしてもグッと締まるはずだ。

城福監督は、試合後のコメントで「今日の試合を受けて(先発が)変わるかもしれないけれど」とは言いつつも、「ゴール前までボールを運ぶ、ボールの奪い方の部分ではやってきたことを表現できた。課題ばっかり言うのではなく、成果も選手に伝えないといけない」とポジティブな部分も話した。課題としては「(相手)ゴール前の一番厳しい部分にボールが入る、人が入る、あるいはパスだけでなくドリブルで入っていくという部分が少しセーフティな選択だったと思う。バイタルエリアから前が技術や早い判断が一番要求される。強引なプレーも要求される。そういう部分が少しずつ足りなかった」と、ゴール前の部分に対する物足りなさを指摘した。この部分はどのチームでも難しいし、シーズン終盤になっても課題になる部分。選手をある程度固定して戦い続ければコンビネーションが向上するだろうし、一か月、二か月と経って選手の理解・コンビネーション・スキルアップが進めば、少なくともJ2リーグの中では悪くない攻撃力となりそうな期待は持てる。現時点では悲観も楽観もしないが、希望は持てる甲府だと感じる。それが優勝争いをして1年でJ1昇格なのか、6位以内でプレーオフなのか、じっくり腰を据えた方がいいのか、自信を持って断言できないけれど、甲府の飲み屋が儲かる晩秋を迎えることができそうな気はする。だいぶん希望が入っているのかもしれないが、チームの方向性に揺るぎはないので選手がチーム内競争を健全に繰り広げればJ2で一目置かれるチームになれる。開幕後は一喜一憂を楽しみつつ、3月、4月で10試合終えて「さぁどうでしょう」というというところだ。

以上
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3月3日(土)13:35キックオフ/国立
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2012.02.19 Reported by 松尾潤
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