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アルディレス監督は「いい形で終われたと思います」と南九州の9日間を振り返る。2/7にスタートした町田ゼルビアのキャンプは雪や雨、霧に祟られ、11日の岡山戦は1-4のスコアで「J2の洗礼」（戸田和幸選手）も浴びている。しかしキャンプ最後の対外試合となる8日目（14日）の岐阜戦で「ポストシーズン最高の内容」（アルディレス監督）を披露した。

岐阜戦は30分×3本の変則90分制。町田が序盤からボールポゼションで勝り、試合を優勢に運ぶ。町田は2本目に入った41分、鈴木崇文の右CKから田代真一がヘッドを合わせて先制。50分には2本目から〔4-5-1〕のトップ下に移った鈴木崇文が、得意の左足ミドルでネットを揺らす。

町田はリードを2点と拡げた後も「攻めの姿勢」を継続。ボール保持で大きく上回り、岐阜に反撃の余地を与えない。守備陣にも「ラインを上げろ！」という指示が繰り返される。岐阜は散発的なロングボールでDFの背後を狙うが、オフサイドを重ねてシュートが遠い。新選手会長の太田康介と「ラインの駆け引きは自分の持ち味」と語る田代真一のコンビが、絶妙の対応を見せていた。

台湾で１次キャンプを張り、国内の対外試合はこれが初めてという岐阜も、終盤に交替選手の活躍で盛り返す。阪本一仁、ブルーノらの若手が積極的に仕掛け、83分には新加入の廣田隆治がゴール前の混戦から決め、１点差に詰め寄った。しかし町田はリードを譲らずタイムアップ。「対Jリーグ勢3戦目」で2-1 の初勝利を挙げた。

「やりたいことが分かってきた」と語る鈴木崇文選手をはじめ、コンセプト定着を感じる選手は多いようだ。ただ町田ゼルビアが手に入れたのはピッチ内の連携に留まらない。新キャプテンの勝又慶典をはじめ、多くの選手が口を揃えるのは「みんなの仲がいい」こと。温泉旅館での集団生活も楽しかったようで、新加入の平本一樹が「キャンプが終わっちゃうのは寂しい」と語るほどだった。

以上

2012.02.15 Reported by 大島和人
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