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４シーズンぶりのＪ１に挑む札幌のグアムキャンプ。その１３日目となる２月６日には、今年に入って最初の対外試合が行われた。対戦相手は韓国・Ｋリーグの仁川ユナイテッド。仁川は昨シーズンのＫリーグで１３位だったが、このオフに元韓国代表のキム ナミル、ソル ギヒョン、キム テユンら１０人以上の即戦力を補強するなど新シーズンへの意気込みは強い。韓国チームらしくフィジカルも強い相手だけに、新たにトップリーグに挑む札幌にとっては相応しい相手だろう。

試合形式は３０分×３本。札幌は５つの布陣を用意し、２本目から１５分おきにメンバーを入れ替えていった。

結果から言ってしまうと、３本目の中頃にペナルティエリア内でファウルを犯してしまい、ＰＫを献上して失点。これが決勝点となってトータル１−０のスコアで仁川に敗れている。ただし、年内最初のトレーニングマッチであるため、結果はほとんど意味を持たないだろう。

まず、このグアムキャンプでのテーマを石崎信弘監督は「ディフェンスの構築」としている。昨シーズンの軸だったＣＢ山下達也がＣ大阪へ移籍し、新たな顔ぶれで最終ラインを組むことになるのが大きな理由だ。「まずは守りがしっかりしていなければ、勝つことはできんじゃろ」とグアムでは守備コンセプトの徹底、選手の組み合わせなどを見極めていった。

特に注目すべきはディフェンスの中央だろう。この仁川戦では１本目から２本目にかけて新加入のジェイド ノースと奈良竜樹が組んだのだが、コンビネーションの部分はまだまだ不十分。２本目の８分過ぎに、相手のロングボールをジェイド ノースと奈良が２人でヘディングに行ってしまい、こぼれ球を自陣で相手に拾われてしまった場面があった。
この場面については「自分が『オーケー！』と言ったのですが、ジェイドは『オーケーだけでは、わからない』と。確かにそれはそうなので、今後はハッキリと名前を言って対応しようと話し合いました」と奈良が振り返る。そう、開幕前のそれも最初のトレーニングマッチである。ここで連係面の課題が出ないほうがおかしいし、ヘタに何事もなく過ぎてしまうことのほうが危険だ。存在する課題は明確に出てしまったほうがいい。その意味でも、非常に意義のあるワンプレーだったと言える。

それ以外の部分でも、１トップの前田俊介になかなかいい形でボールが入らない場面が幾つもあったのだが、「浮き球のパスがちょっと多かった」と前田が言えば、「（前田）俊介がどういうパスを欲しがっているのかが、よくわからなかった」と砂川誠。ただし、どちらも口を揃えて「これから話し合っていけば解決できる問題」と言い切っている。

繰り返しになるが、あくまでもこれは開幕前のトレーニングマッチである。修正をするための課題を洗い出すのが目的だ。その意味では、当然ながら貴重な試合になったことは間違いない。連係が不十分なのはごく自然なことで、石崎監督も「今日に関しては、新加入選手については個人の能力がどれだけあるのか見たかった」としている。言うまでもなく、まだチーム作りの真最中なのである。

新加入選手については、山本真希がスペースを意識したパス配球を随所に見せていたし、高柳一誠も敵陣のバイタルエリアでしっかりとボール保持するプレーを見せていた。今後はそれらをフィットさせていくことがポイントになる。

札幌のグアムキャンプは今月９日まで。その後は九州・熊本の地へと場所を移しての２次キャンプが予定されている。

開幕までおよそ１ヶ月。昇格チームの今後に注目していきたい。

以上

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2012シーズンキックオフ！
FUJI XEROX SUPER CUP 2012
3月3日（土）13：35キックオフ／国立
柏レイソル vs FC東京

※同日開催　NEXT GENERATION MATCH
10：40キックオフ
U−18Jリーグ選抜 vs 日本高校サッカー選抜
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2012.02.06 Reported by 斉藤宏則