★2012シーズン始動！ニューカマー・レコメンド
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2008年、2009年と2年連続でＪＦＬ5位に終わり、あと一歩でＪリーグ昇格条件の一つである4位以内に届かなかった鳥取は、2010年は開幕から首位を独走して優勝し、悲願の昇格を果たした。ついに壁を乗り越えることができた要因の一つとして語られているのが、経験豊富なベテラン選手の加入。なかでも貴重な存在となったのが、この年にキャプテンを任された服部年宏だった。

中盤の底で自らスペースを埋めるだけでなく、大きな声で周囲を動かしながら、ピンチの芽を的確に摘んで守備の安定に貢献する。ワールドカップやオリンピックにも出場するなど、数々の大舞台を経験した実績が示す通り、一つひとつのプレーの質が高かったが、自ら体現するだけでなく、周囲にも高いレベルで要求したことが、まだ経験の浅いチームにとっては大きかった。細かいプレーについて口うるさく、何度も繰り返し説いていく。この年にボランチでコンビを組んだ実信憲明は、従来の攻撃一辺倒のプレーから一転、周囲も驚くほど守備力が向上し、攻守両面で貢献できる選手へと成長。それまで、選手同士が要求をぶつけ合うような厳しい雰囲気がなかった鳥取は、服部の加入によって覚醒し、少しずつプロ集団らしいクラブへと変わっていった。

好影響をもたらしたのはプレーだけではない。9月に39歳となる大ベテランだが、大きなケガとは無縁。常に万全の体調を整えるコンディショニングも、チームメイトの良いお手本となっていた。今季、練習を見学に行かれる岐阜のファン・サポーターの方は、全体練習後に服部が、一見すると不思議なアクションをしている姿を目にするはずだ。ここでは詳しく書かないので、ぜひ実際に見ていただきたい。以前にトレーナーの方に教わったやり方だそうで、鉄人が鉄人であり続けられる理由の一端が垣間見えるだろう。

新チームが始動した鳥取では現在、「服部が抜けて、ボランチの層が薄くなったのではないか」という意見が、多くのファン・サポーターから聞かれる。レギュラー経験者が多く残留しているにもかかわらず、そうした声が聞こえてくるのは、それだけ大きな存在が抜けたことに対する不安の表れでもあるだろう。逆に岐阜のファン・サポーターの期待は、この上なく高まっているはず。昨季の岐阜は昇格1年目の鳥取にも後れを取り、Ｊ2昇格後初の最下位に終わった。体現し、要求して、チームを牽引する服部の存在は、巻き返しに向けて、この上なく大きなものとなるに違いない。

以上

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2012シーズンキックオフ！
FUJI XEROX SUPER CUP 2012
3月3日（土）13：35キックオフ／国立
柏レイソル vs ＦＣ東京

※同日開催　NEXT GENERATION MATCH
10：40キックオフ
U−18Jリーグ選抜 vs 日本高校サッカー選抜
※チケット好評発売中詳細は【こちら】


2012.02.06 Reported by 石倉利英