スカパー！生中継 Ch308 後00:55〜
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「おいっさー、おいっさー、おいっさー、おいっさー、アビスパ・オーレー、博多の男なら〜気持ちを見せろ〜」
福岡（対浦和）が勝ってくれないと話にならないから、土曜日の17時30分からは福岡のコールをリミックスで歌いながらパソコンか携帯で途中経過を30秒ごとにチェックしてしまいそう。甲府の選手も「観る」という選手が多かった。ただ、山本英臣のように「自力で残留できない状況をつくってしまったのは自分たち。テレビで観るか、（観ないで）携帯でチェックした方がいいか（望んでいる結果になるのか）考えているところ」とゲン担ぎを考えている選手も数人いた。つまり、甲府はそれだけ厳しい状況にいる。
でも肝心の甲府はリーグ戦3連敗中。残留争いをしている浦和の対戦相手がアシストしてくれているのに噛み合わない戦いをしている。立ち上がりと終了間際の失点が大きな課題。浦和が負ければとか、引き分ければとかいろいろシミュレーションする前に甲府が勝つには何が必要なのかということに向き合わなければならない。前節の磐田戦では温存され続けてきた主力選手が16日ぶりの対外試合で感覚が鈍っていたのか、判断ミスが多い立ち上がりをして風上にいながらも10分で2失点。0−2から試合を始めれば柏でもしんどい。メッシだってチャンピオンズリーグがあるときは週に2試合やっているのに甲府は練習だけ。今年は7月にも温存策をとって次の神戸戦で4失点しており、結果的に温存策は仇となっていた。そして、もっと問題だったのは決定機が少なくとも3回はあったが決められなかったこと。最悪でも同点で終わることができる可能性が充分にあったのに決められなかったことは選手の反省点だ。ただ、終盤の攻防には選手の気持ちを感じた。嵐のなか、応援し続けたサポーターはもっと凄かった。今節はあの雰囲気を前半開始直後から出して主導権を取ってゲームをコントロールし、優勝もACLも降格もない新潟を気持ちで圧倒する戦いをホーム最終戦で見せたい。
ただ、新潟のモチベーションが下がるなんてことを期待することはできないし、勤勉なブラジル人・ブルーノロペスとミシェウのツートップは怖い怖い。こういう場面で決定的な仕事をしそうな菊地直哉も警戒しないといけない。新潟は代表で選手が抜けても、それを底上げのきっかけに出来ているから凄いし、今の戦いは確実に来年に繋がっている。今週の甲府は改めていろいろな約束事や戦い方を整理した上で、攻撃のイメージを確認してきた。ハーフナーマイクが出場停止だということを悔やんでも仕方がないのでダヴィ、片桐淳至、パウリーニョを軸に新潟の守備に挑む。片桐は「マイクがいると得点王を取らせたいからパスを出したくなるけれど、マイクがいないと自分が点を取ることに貪欲になれるかなぁ（笑）。この点はワクワクしている」と話す。今節の枕詞、「福岡対浦和戦次第」を抜いて考えられないが、攻撃の選手は片桐くらいの感じで遊び心がある方がいい。ダヴィとのコンビネーションについては「ダヴィは身体のキレが戻ってきている。彼の爆発に期待するしかない。パワーとスピードがある選手なのでノッてくれば点を取れる選手だと思う。想いをこめてパスを出したい」という。今週、佐久間悟監督が片桐に「ダヴィをスタメンで使うとギリ（片桐）の思うようにはいかない時間が多くなると思うが、ダヴィの存在を否定するとチームが数的不利になる。ダヴィに対するリスペクトの気持ちを忘れないでほしい」という趣旨の話をしたそうだ。捉え方によっては結構重い話だが、片桐が「想いをこめてパスを出したい」といった言葉で重さは取れているように思える。期待されて途中加入したダヴィが活躍できていないことは山梨のネコでもしっているが、ダヴィが前節見せたアグレッシブなプレーは最後の最後の活躍に期待する理由になる。パウリーニョとのブラジル人感覚という共通点もその理由に付け足してもいい。今節は信じるだけ。来年もJ2クラブ担当が確定している仲間のライターも打算的な理由だと思うが、「甲府（J2に）来るな」と言ってくれているので、なんとかその期待に応えたいと思っている。信じて信じて、明日は勝とう。
以上
2011.11.26 Reported by 松尾潤
