第32節の徳島戦（10月23日＠鳴門大塚）の次の日の夜、横浜FCのルーキーDF森本良選手は大変身を遂げました。その理由については、本人の口も重かったのですが「気合いということにしてください」とのこと。話を聞いている時に近づいてきた芝田貴臣フィジカルコーチは、「三又（又三）に似ているでしょ」と鼻歌交じりで歌っていました。坊主にしたのは幼稚園以来だそうで、「次は五厘でしょ」という芝田コーチの言葉にも、もうこれ以上は短くはしたくないそうです。

草津戦でスタンドから上からの角度で見ていると、森本選手と右サイドバックに入ってた藤田優人選手はほとんど見分けがつかない状態でした。ディフェンダーはマークの関係で位置が入れ替わることが多いですから、背番号をなんとか確認しながらプレーを見る状態でした。それもそのはず、森本選手は177cm、藤田優選手は176cmと、背もほぼ一緒だからです。

そして、この変身の副作用は練習にも現れてしまいました。10月28日の練習メニューのうち守備の練習の時、森本選手と藤田優選手がコンビを組みましたが、2人とも同じ黄色の6番のビブスを付けて、同じスパイクを履いていました。そのセットでゴールキーパーをやっていたシュナイダー潤之介選手が、森本選手に「マサト（藤田優人）」と間違えて呼びかける場面が。その場で謝っていましたが、どうにも紛らわしいのは間違いありません。もちろん、試合までにはちゃんと見分けられるようになっていると思いますが。

岸野監督も「自分にプレッシャーを掛けるところもあると思うし、あれが出来るのは自分に自信が出来た現れだと思う。今のままではいけないという意思、これから向上するための意思の表れだと思う」と、その意味を語っています。また、芝田貴臣フィジカルコーチによると、「それまでチームが負けてても出番がなかったこともあるし、それで札幌戦（第30節＠国立競技場）で最後マークミスでやられて危機感を覚えてから、顔つきが変わったと思うし、そこがターニングポイントだったと思う。ルーキーだけど、もっともっと貢献できると思うし、横浜FCを背負って立つ選手だからしっかり見てやってください」。もともと、安定したプレーができることには定評があるだけに、経験を積み、成長する姿がこれからも楽しみです。

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2011.10.29 Reported by 松尾真一郎