「今回の北関東ダービーは、同時刻に開催される「東京ダービー」とＪ２を二分する天下分け目の戦いとなりそう。どちらが翌日の新聞のトップを飾るか。注目の一戦だよね」
佐藤拓也（水戸担当）
「翌日の新聞の１面の見出しはもう決まっていますよ。「草津脱落！」。現時点で、水戸と栃木が１勝１分で、草津が２敗。この試合で草津は勝たないと北関東制覇の可能性がなくなるわけで、その見出しになることでしょうね」
伊藤
「いやいや。それはないでしょ。てゆうか、水戸は毎年リーグの順位は低いのに、北関東ダービーだけは強い。一体何なの？」
佐藤
「それだけ北関東ダービーに闘志を燃やしているということ。北関東を制さないと、Ｊ１昇格の資格はないと思っていますから」
伊藤
「Ｊ１昇格って、今の順位を考えて言ってください（苦笑）。実際、水戸の調子はどうなの？」
佐藤
「１年間積み上げてきたものが力となっていて、それが結果につながりだしている。はっきり言って、これだけ自信満々でダービーを迎えるのははじめてですね。勝つのは当然として、どんな勝ち方をするのかが楽しみなんです」
伊藤
「草津も負けてないから。この４連戦で２勝２分。一時チーム状況は下降しそうになったけど、今はしっかり立て直せている。松下、熊林らベテランと古林や永田ら若手が融合している。チーム力は確実に上がっていますね」
佐藤
「前節水戸は吉原と鈴木隆のベテラン２トップを温存して勝利しました。コンディション万全で今節に挑めることは大きいですね」
伊藤
「草津は萬代が出場停止でいないし、メンバーを固定してきたので満身創痍の状況だけど、戦力を総動員して戦いますよ。ちなみに、鈴木隆行はどうなの？」
佐藤
「すごいですよ。この試合が北関東デビューとなるけど、生でプレー見たら、伊藤さん、腰を抜かしますね」
伊藤
「草津にも戸田がいるからね。鈴木隆と戸田の02年代表の激突。これだけで「東京ダービー」をしのぐ華やかさ！」
佐藤
「この２人が北関東ダービーで戦うって、時代が変わったなという感じがしますね。相当面白いマッチアップになることでしょう」
伊藤
「お互いに元代表のベテランがいるし、将来有望な若手がいる。見応えのある試合になることは間違いなさそうだね」
佐藤
「今回の試合で、ケースデンキスタジアム水戸が完全復旧します。そんな試合で水戸は絶対に負けるわけにはいかない。最高潮のモチベーションで選手たちは戦ってくれることでしょう」
伊藤
「前節横浜ＦＣ戦会場で、草津サポーターは被災地の水戸に向けてのメッセージを書いていました。その横断幕の真ん中には昨年まで水戸に在籍していた中村英之のメッセージも入っていました。ライバルであるけど、同じ北関東の仲間。震災で苦しんだけど、これからも一緒に戦おうというメッセージを草津は発します」
佐藤
「本当にありがたいですね。そういう意味でも歴史に残る素晴らしい一戦となりそうだね」
伊藤
「そうだね。でも、勝負は別です。絶対に勝ちに行きます。ダービーで負けるほど悔しいものはないから。勝つまで帰らないですよ！」
佐藤
「なるほど。それは水戸に住民票を移す宣言と捉えていいですか？」
伊藤
「よくないです！」
以上
■北関東ダービー迫る！
10月30日（日）J2 第33節 水戸 vs 草津（13:00KICK OFF/Ｋｓスタ）
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2011.10.28 Reported by 佐藤拓也
