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【J2:第6節 京都 vs 札幌】レポート:京都が4得点で札幌を下す。札幌は前半に得点できなかったことが響いて連敗に(11.10.20)

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10月19日(水) 2011 J2リーグ戦 第6節
京都 4 - 0 札幌 (19:04/西京極/3,601人)
得点者:38' 工藤浩平(京都)、45'+2 中村充孝(京都)、65' 久保裕也(京都)、71' 中村充孝(京都)
スカパー!再放送 Ch184 10/20(木)後06:00〜
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西京極の第6節は、京都が今季2度目の4得点で札幌を下した。
京都は今季初めてスタートから4バックで臨むと、中盤に中山博貴が戻り、工藤浩平が初先発。工藤、中山、中村充孝で中盤を構成した。札幌はジオゴ、河合竜二の抜けた穴を内村圭宏、近藤祐介の2トップ、ボランチに宮澤裕樹、岩沼俊介を配置し試合に臨んだ。

ゲームは、札幌が猛然と京都を押し込んだ。2分、CKから日高拓磨が頭で飛び込んで決定的なシュートを放ったのを皮切りに、京都の攻撃をたくましくカットし、奪った勢いそのまま、攻撃陣とサイドバックが一気に走り出し、そのままフィニッシュへとつなげた。
6分にはクロスからゴール前で混戦を作り、7分には中盤でカットして、古田寛幸のシュート。これはGK水谷雄一がファインセーブで跳ね返すも、そのこぼれを砂川誠がシュート放つと、これがクロスバーを直撃。札幌がいつ決めてもおかしくない状況を作る。

20分過ぎごろから京都もつないで札幌のプレスをかいくぐれる様になると、ゲームが落ち着きだす。その中で京都が劣勢を跳ね返した。38分、チョン ウヨンから左の宮吉拓実に渡ると、宮吉が中に切れ込みながら中へクロス。これをマークが外れていた工藤がダイレクトで冷静に流し込み、工藤の移籍後初ゴールで京都が先制する。
これで、さらに落ち着きを取り戻した京都。今度は前半アディショナルタイムに、バイタルエリア左でボールをもらった中村が前を向いた後、札幌DFを一人、二人とかわしながら、ゴール正面、エリア外から右足で振り抜くと、ボールは左隅に吸い込まれ前半終了間際に追加点を挙げ、2−0と突き放す。

後半、札幌は砂川をトップ下に配置し、3バックにして反撃にでる。後半早々に右サイドで京都DFのボールを奪い、近藤がシュートを放つなど京都ゴールに迫る。さらに森下俊がゴール前での接触から負傷退場し、センターバックに加藤弘堅を投入。京都にとっては嫌な雰囲気が漂う。だが、京都も中盤でのプレッシャーを強くさせることで、ゲームが膠着状態に。そんな状況で、後半20分京都がスコアを動かす。

左CKから、ゴール前でGKがキャッチ出来ず逆サイド側にこぼれたボールを久保裕也が振り抜いて札幌ゴールに突き刺す。
さらにその6分後、中村が中央やや右でボールを持つと、前方の中山へ送り、自分も走り込む。中山がバランスを崩してこぼれたボールを工藤が拾い、前のスペースへ送ると、そこに走り込んだ中村が左足で流し込んで4−0とリードを広げる。京都はこの大量リードを守り切り今季2度目となる4得点で連敗を抜け出す。逆に札幌は痛い連敗となった。

札幌・石崎信弘監督は試合後、出場停止が二人もいる中で「試合の入り方はすごく良かった」と評価しつつも「決めるところで決めないと苦しくなる」と前半、先に得点出来なかったことを敗因として挙げた。これは、京都としても大木武監督が「前半30分まではいつ喰らってもおかしくなかった。そこで喰らっていればどうなっていたか分からない」と認めざるを得ないところだろう。

京都と札幌の流れの引き寄せ方は対照的。京都の攻撃を止めて、その止めた反動で一気に前にでた札幌。札幌のファーストプレッシャーを外せばつなげるという意識のあった京都。当然、つなぎでミスが出れば札幌の餌食となる。逆に、先制点を観ても解る通り、意図のある展開、パス、クロス、そして、受け手側の動き出しで崩して点を取れるということにもなる。ここの辺りはスタイルの違い、ということで優劣はない、ということになる。
札幌は自分たちのスタイルを存分に発揮し、試合に入った。その猛攻を京都が守って、自分たちのスタイルに持ち込んだということになるだろう。
思い出すのはアウェイのF東京戦。あの試合は京都が自分たちのスタイルで入って先制をし、その後、F東京のスタイルに持ち込まれた。時間で言うなら20分過ぎくらいまで。今回の札幌戦も展開としては似ているという感じを受ける。自分たちのスタイルに持ち込んでも、実は、どこかで途切れる、ということだろう。そこから、また自分たちの形に持ち込む強さが要る、ということではないかと思った。
札幌としては先制を許し、攻めなければならない状況に持ち込まれたことで、自分たちのスタイルを貫き通せなかったという印象を受けた。

大木監督は試合後、連敗していた間、出来なくなっていた点について「ボールに行けなくなっていた」ことと「攻撃で動き出せなかった」点を挙げた。「攻撃で動き出せなかった」点は監督自ら「徳島戦後の会見でも話した」と口にしたが、「ボールに行けなくなっていた」点も、4バックへ修正した意図の返答の時に話している。この辺りは、こちら側の解釈不足や理解不足、注意不足だったのだなと反省しなくてはならない。

そして、大木監督が挙げた2点を的確にプレーで表現してくれたのが工藤と中山だった様に感じる。特に工藤は京都がクリアしたボールに対し、実に献身的に相手に走って行っていた。攻撃でも、例えば後半13分、左の中山のクロスから久保のヘディングシュートとなったシーンでも、バイタル中央にいた工藤はゴールニアポストに斜めに走り、中山のパスを引き出そうと走り出していた。札幌DFにこの走り出す姿がまともに入り、裏の久保のマークが一瞬、緩んだ感じもした。こうした走り出しが抜群だった様に思う。
工藤、中山と、京都が出来なかった部分をプレーで補ってくれたことで、チーム全体が、必要なプレーは何かということを思い出したことだろう。今節の2人のプレーから感じ取れること、学ぶことは多い。そんなことを思わせてくれた試合だった。

以上

2011.10.20 Reported by 武田賢宗
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