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【ヤマザキナビスコカップ:準々決勝 C大阪 vs 浦和】レポート:C大阪、浦和に競り負け、初戦敗退。初のベスト4入りのチャンスを逃す(11.10.06)

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10月5日(水) 2011 ヤマザキナビスコカップ 準々決勝
C大阪 1 - 2 浦和 (19:04/長居/6,736人)
得点者:9' オウンゴ−ル(浦和)、73' ファビオロペス(C大阪)、83' デスポトビッチ(浦和)
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雨が降りしきるなか、大阪長居スタジアムで行われたJリーグヤマザキナビスコカップ準々決勝、C大阪対浦和の一戦は、浦和がデスポトビッチの今大会4ゴール目となるヘッドで1−2と競り勝ち、2005年以来となるベスト4入りを果たした。一方のC大阪はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)参戦のため、この試合がヤマザキナビスコカップ今季初戦となったが、ホームアドバンテージを活かせず。悲願の初タイトルの夢は、ACLに続き、またも潰えてしまった。

試合中に天から注がれた冷たい雨は、まるでC大阪の現状を暗示するような切なさだった。ACL準々決勝第2戦の全北戦、J1第28節の仙台戦同様、特に前半はチーム全体の動きが重く、「(浦和が)アグレッシブに守備をやってきていて、それでこっちのボランチのところで結構獲られて、相手にうまいことはめられたなという感じ」と倉田秋も振り返ったように、浦和のハードプレスの前にC大阪は沈黙。開始早々の9分にオウンゴールから先手を取られると、「ボールを奪ったあととか、すぐ相手ボールになって、守備をする時間がすごく長かったので、自分たちのボールの時間が全然できていなかった」と大竹洋平も言うように、ハーフタイムまでは流れをつかめないまま、ストレスのたまる展開が続く。

0−1で折り返した後半、流れを変えるべく、C大阪は村田和哉を投入。この26番がキックオフ直後に持ち味のスピードを活かして好クロスを上げ、55分にもGKと1対1のチャンスを生み出す。そこではシュートを決めきれなかったが、チームに確実に流れを呼び込んでいた。さらに、C大阪は攻勢を強めるべく61分には扇原貴宏に代えて播戸竜二を、68分には中後雅喜に代えて黒木聖仁を相次いで送り込み、「ボランチが1人(黒木)、オフェンシブハーフを2人(倉田、ファビオロペス)、そして、前にアタッカー(小松塁、播戸、村田)を3人という選択をした」(レヴィー クルピ監督)。この効果は、ゴールという形で生まれた。

73分、中盤でのクイックリスタートから倉田、播戸、小松の前線での踏ん張りを経て、最後、播戸から流れてきたボールを押し込んだのは、ゴール前に走り込んだファビオ ロペス。鮮やかなボールタッチで浦和GK加藤順大をかわし、待望の同点弾を決めた。

今季は後半の戦いに絶対の自信を持つC大阪。ここから逆転といきたかったが、その思いは、浦和の長身FW、デスポトビッチに打ち砕かれてしまった。83分、中盤でパスカットされたのをきっかけに逆襲を食らうと、この日、ペトロヴィッチ監督も「非常にいいプレーをしていた」と絶賛する活躍を見せた梅崎司にフリーで絶妙クロスを放り込まれる。そして、「ニアでセルヒオ(エスクデロ)が飛び込んでくれて、そこのスペースが空いたところに自分が入る」という、デスポトビッチ曰く常に取り組んできた形を作られ、この31番に強烈なヘッドを食らった。結局、これが決勝点となり、C大阪は今季得意としていた長居でのホームゲームでも、苦汁をなめる結果に終わってしまった。

柏木陽介が開口一番「今日は本当にいいサッカーができた」と言うように、浦和はリーグ戦の屈辱を払拭するような輝きを随所に披露。「トータルすると6〜7本ものすごく大きなチャンスがあった。選手たちは非常にいいプレーをしてくれた」とペトロヴィッチ監督も評価するように、原口元気、マルシオ リシャルデスが不在でも、山田直輝、梅崎らタレントが軒並み活躍し、埼玉スタジアムでの準決勝の切符を勝ち取った。「みんな1つになって戦って勝てたし、これを求めて、ケガからのきついリハビリだったり、こういうプレーができるようにやってきていたので。本当にうれしかった」という梅崎は、試合後、喜びを爆発させていた。

C大阪はこれで公式戦3連敗。それでも、レヴィー クルピ監督は「選手たちはやるべきことを、チームのために必死でやってくれていた」とイレブンをかばい、「セレッソのサポーターの皆さんには、決してこのチームのことを見捨てないでほしいし、これまで実力のあるチームだということを示してきた選手たちを信じて、応援し続けてほしい」と、この苦況のなかでのサポートを求めていた。

今、若き桜の戦士たちは、大きな壁にぶち当たっている。もがき苦しんでいる。ただし、選手たちは何もあきらめてはいない。「もう負けたくないし、負ける試合はしたくない」(倉田)、「次に向かってやっていくしかない」(大竹)と、イレブンは悔しさを押し殺しながら必死に前を向いている。バラバラになってしまうのは簡単なこと。こういう苦しいときこそ、C大阪に関わるすべての人たちが一丸となる必要がある。ここがまさに正念場。この試合を、C大阪はターニングポイントにしなければ、未来の栄光はつかめない。

以上


2011.10.06 Reported by 前田敏勝
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