10月2日(日) 2011 J2リーグ戦 第30節
徳島 0 - 2 F東京 (16:04/鳴門大塚/9,118人)
得点者:16' 永里源気(F東京)、77' 石川直宏(F東京)
スカパー!再放送 Ch181 10/3(月)後07:30〜
☆totoリーグ第4ターン開催中!
----------
求められたものはただひとつ。勝利による勝点3の積み上げであった。それだけにこの敗戦は徳島にとって相当厳しい結果であり、首位・F東京が相手だったとは言え、チームとしては言い訳の出来ないものと言わざるを得ないだろう。
ただ、その結果を事実として潔く受け入れた上で言わせてもらうと、徳島の見せた戦いは今節の負けを次節以降きっと取り戻すに違いないと思わせる強い光を感じた内容だった。選手たちはそれほど観る者の期待値を高めるパフォーマンスをホームのピッチで披露したのである。
特に前半は、「相手を圧倒する場面が幾度もあったと思います」という斉藤大介の言葉通り、徳島の勝利に懸ける闘志と執念が勢いとなって爆発。16分にCKから先制こそ許したものの、チームは全く気落ちすることなく逆にその失点をも自らのさらなる発奮材料にし、アグレッシブなプレーで試合の主導権を鷲摑みにしたと言えよう。
そしてそうした戦いを最も支えていたのが、守から攻への切り替えの早さとそこから前へ向かうスピード感だ─。徳島は激しいチェックでF東京のボールホルダーに絡み付き、強い気持ちを前面に出したファイトによってボールを奪取すると、そこで瞬時に攻撃モードへ切り替え。選手全員がすぐに攻めに入るためのポジショニングを行い、組織としてゴールに向かう体制を素早く取った。それゆえ徳島が仕掛ける攻撃は厚み十分。実際、第二波、第三波と押し寄せる波状攻撃で何度もF東京をゴール前で釘付けにしていた。
また同時に、徳島は前に出るスピード感も常になくさない。仕掛けのコンダクターとなっていた倉貫一毅や濱田武が鋭く縦を突くパスをまず狙おうとすれば、柿谷曜一朗はチャンスと見るや再三持ち前の高速ドリブルで切り込み。ブロック形成し切れていないF東京守備陣を確実に慌てさせていたと言っていいだろう。
さらに折り返した後半も徳島は勢いそのまま。西嶋弘之と橋内優也の両サイドバックも積極的に絡む分厚い押し上げと前への速さを維持し、バイタルエリアへ割って入るいい形を実現していく。加えて途中投入された徳重隆明も精力的な動きで前線にいっそうの変化をもたらしていた。いずれにしても現日本代表であるF東京・今野泰幸に「すごい圧力が僕らにもかかっていたし、相手のホームだったということもありますが、本当に徳島はいいサッカーをしてきたなと思います」と言わしめた徳島の攻撃は、まさしくこの一戦に懸ける想いの全てを選手たちが自分たちのサッカーに乗せて体現したものだったと言えるのではないだろうか。
しかしながら、最終的に結果を手繰り寄せる術を持っていたのはF東京のほうと認めざるを得ないところ。前半早い時間帯のセットプレーを逃さず先制し、その後は主導権を握られてもしっかりと耐え凌ぎ、後半巡ってきたカウンターのチャンスを一撃必殺とばかりに追加点へ結び付けるのだから。その上やはり局面での強さ、巧さ、細かなプレー精度はさすがのレベルが感じられた。中でも彼らの最大特徴としてプレビュー( /jsgoal_archive/jsgoal/detail.php?press_code=00126185 )で挙げていた3人目の絡み方は予想通り絶妙。このゲームについては徳島のタイトな潰しによってそれほど多く発揮できていたわけではないが、それでもそこの狙いが約束事として選手たちに深く浸透していることはひしひしと伝わって来た。そうした高い質を持ったF東京だけに、このまま昇格争いからグッと抜け出す可能性は十分であり、まだ10戦を残しているとは言えJ1返り咲きへの視界は今や良好と言っていいはずだ。
さて最後に話をもう一度徳島に戻すと、当然この敗戦をしっかり受け止めて臨む「これからが大事(倉貫)」。チームは決定力をはじめ細かな部分におけるあと一歩の質向上を図り、何としても昇格争いに食らいついていかなければならない。だが、文頭で述べた通り、徳島は敗れながらも確かな強い光を感じさせていた。だからこそ言える。まだまだこれからだ。
以上
2011.10.03 Reported by 松下英樹
J’s GOALニュース
一覧へ- natsuyasumi2024
- jwc2024
- 国立20240824
- pari olympic2024
- bluelock2024
- THE国立DAY
- 2024 明治安田Jリーグ フライデーナイトJリーグ
- 2024JリーグYBCルヴァンカップ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- AFCチャンピオンズリーグ 2023-24
- はじめてのJリーグ
- 2024天皇杯
- seasonreview2023 Jリーグ1年の振り返り(別ウィンドウで開く)
- シーズン移行の検討
- 明治安田Jリーグ 月間表彰
- 2023 移籍情報
- 大会概要まとめ
- 2024Jユースカップ
- シャレン Jリーグ社会連携
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE