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【J1:第28節 山形 vs 磐田】プレビュー:前節の大敗から山形はどう立て直すのか? 安定感のある戦い方を手にした磐田に挑む!(11.09.30)

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10月1日(土)J1 第28節 山形 vs 磐田(13:00KICK OFF/NDスタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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山形の最近の2試合は結果が出ていないばかりか、内容もより深刻なものだ。2節前の川崎F戦では、8連敗中の相手に守備を固められ、攻めあぐねるうちにミスからカウンターを喫し、逆に前節のC大阪戦では強力な攻撃力に屈して守備が崩壊し、6失点。J1残留へ向けて一戦も落としたくない時期に入って久しいが、今季連勝を経験していないチームが、残り7試合のほとんどを勝たねばならない状況まで追いつめられている。そこへさらに、ここまで4得点の山崎雅人の出場停止が追い打ちをかける。

このタイミングで迎えるのが、前回0-4と完敗している磐田との対戦だ。5月7日の第10節、開始2分の前田遼一のゴールを皮切りに、PK、コーナーキックで前半だけで0-3。後半にも1点を献上した。山形にとって、この一戦はリベンジマッチの側面も持つ。最初の3失点に絡んだ前田和哉は前半でピッチを去り、再び出場するまでに13試合を要したが、復帰して現在はレギュラーに定着。「気持ちの部分は一番、自分なりにですけど変わったつもりですし、試合に入ってからの気持ちの入る部分とリラックスする部分は、90分とおしてしっかりコントロールできている。あのときとは違う自分を表現したい」と静かに闘志を燃やしている。

3連戦となる磐田は連勝で山形に乗り込んでくる。前節・新潟戦ではアディショナルタイムの得点で1-0と勝利を挙げると、第1戦の0-0を受けて臨んだヤマザキナビスコカップ2回戦第2戦では3-0と仙台を退け、連覇へ向けベスト8進出を決めた。新潟戦では荒田智之がJ1リーグ戦での初ゴールを挙げ、仙台戦では山本脩斗が2得点と、ともに途中出場の選手が結果を出し、試合ごとにヒーローが生まれているのはチーム状況の好転を象徴している。ともに終盤まではロースコアの展開だったが、仙台戦に関して柳下正明監督は、「90分通して選手達は非常に落ち着いてプレーしていましたし、集中力も高く、ゲームを終わるまでそれを続けることができたことが一番よかったと思います」と話す。安定感を持ちながら、攻撃では豊富なバリエーションを兼ね備え、サイドバックの位置やメンバー交代でギアの切り換えができることも好結果につながっている。

磐田の攻撃でもっとも存在感を発揮しているのが山田大記。プレーでは迷いなく前を取り、相手に囲まれたなかでもやりきるまで連続してプレーし続ける。どちらかと言えばオーソドックスにボールを運ぶチームのなかで、ポゼッションを得点機に昇華させるパワーは、相手チームに怖さを感じさせるものだ。仙台戦の2点目のシーンでも、右サイドのドリブルで相手を引きつけてからフリーの山本脩へ絶妙のパスを供給。前回の山形との対戦でも2点目のPKを獲得したのは、山田が突破し倒されたプレーだった。

ロドリゴ ソウト加入以降は、よりボランチからボールを展開することでポゼッション率を高め、安定したゲーム運びができている。「広島戦に続き、ブロックを作った相手に対していい形で崩せていない部分もありました」(駒野友一)と、攻撃に時間をかけたケースではそれほど得点に結びついていないのも事実だが、リードすれば強さを発揮するスタイルで、セットプレーも含め、アタッキングサードで個の能力を最大限に発揮できるのは大きな強みだ。ヤマザキナビスコカップでは加賀健一を古賀正紘に、山本脩を那須大亮に代えただけで、ターンオーバーなしに臨んだことから、中2日、3連戦で臨む山形戦は日程的なハンディを抱えることになる。しかし、山田や小林裕紀、U-22日本代表の山崎亮平など若手の運動量が確保されれば、大きくその質を落とすことはないだろう。

逆に山形とすれば、前回のホームでも、今回の磐田と同じ条件の川崎F戦で苦杯を舐めただけに、この日程面をアドバンテージと見る向きはない。そこに頼るより、むしろ大敗から得た教訓を自力で生かす術を見いだすべきだ。

2試合連続無得点と前節の大敗を受け、今週、小林伸二監督はスペースを意識した守備とシンプルな攻撃をより意識させる方向に修正を図っている。紅白戦を見る限り、先発メンバー数人の入れ替えもある模様だ。「C大阪戦の大敗も、頑張ってるんですよね。一生懸命にやってるんです」と選手一人一人のモチベーションに問題がなかったことを挙げながら、「でも、ちょっとズレるとああいうことが起こるし、それを修正できないでいるというのもあるのかもしれない」と、それがグループとして機能しきれていないことを問題視する。自分に課されたタスクを忠実にこなそうとするあまり、ピッチ全体を見渡し、危ない部分をポジショニングやコーチングで互いにカバーし合う意識が希薄になっていた。つまりは、それぞれ頑張ってはいたが、それが繋がってはいなかったということ。ラインを落とすことで、周囲に目配せする余裕をつくりだそうとの狙いがそこにはある。

メンバー外だったC大阪戦をテレビで観戦していた宮沢克行は、「今は『勝つか、負けるか』みたいになってきているので、その分、大敗はしたくないし、してはいけないと思うけど、その危険性も高くなってきているということ」と、大敗につながった背景を説明する。チームが難しい局面を迎えていることは確かだ。ただ、あきらめの気持ちは微塵もない。「試合に出ているメンバーが一番悔しかったりしていると思うし、自分は観てるだけで何もできない悔しさがあった。それをピッチにまたそういう気持ちを出していきたいし、悔しさを出すというか、よろこびを出せるようにしたいですよね。悔しさをパワーにするより、よろこびをパワーにできるようにしたい」

それぞれの一生懸命さが、味方を思うことでつながり、チームの一体感に変わる。山形にとって、この試合はそれを実践する試合だ。スタンドのサポーターも、その大きな役割を担っている。

以上

2011.09.30 Reported by 佐藤円
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