9月28日(水)ヤマザキナビスコカップ 大宮 vs 浦和(19:00KICK OFF/NACK)
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第1戦から2週間、大宮ホームで迎えるヤマザキナビスコカップ2回戦の第2戦。キャパシティ15,300人のNACK5スタジアム大宮で行われるさいたまダービーとあって、平日のゲームにもかかわらずチケットは先週には販売終了。アウェイサポーターも大挙して駆け付けることが予想され、大宮と浦和どちらのサポーターがスタジアムの空気を支配するか、キックオフ前からスタンドの熱い戦いにも注目だ。
浦和が2-0で勝利した第1戦とは、両者の置かれた状況が多少異なる。第1戦の時点ではともにリーグ戦では勝点28で、16位の甲府とは勝点7の差があった。ところが2週間後の今日、甲府が勝点を27まで積んできたのに対し、浦和は勝点29で完全に射程圏にとらえられた。大宮は第27節の柏戦で勝利したことによって勝点を32まで伸ばして一息ついたが、週末にはJリーグの第28節がある。大宮も浦和も水曜日に試合をしていないチームが相手で、フィジカルコンディション的に不利な戦いを強いられるのも頭が痛い(ちなみに甲府は既にヤマザキナビスコカップを敗退。甲府の対戦相手・川崎Fは同じく水曜日に試合をしているので、甲府は有利な状況で第28節を迎える)。
つまり、残留争いをそれほど気にしなくて良かった第1戦と違い、第2戦では、準々決勝進出という結果だけでなく、この試合をいかにリーグ戦につなげる内容にしていくかという2つの目的を、大宮も浦和もともに追わざるを得ないのだ。
残留争いでは少し余裕のある大宮だが、この試合ではスタートから2点のビハインドを負っている。柏戦で2ゴールを決めたラファエルだが、第26節のセレッソ戦は大事を取って回避しており、「まだ動きによっては痛みがある」状況。さらにU-22代表マレーシア戦で得点を決めた東慶悟は、柏戦でもトップ下でプレーし2アシストと調子を上げているが、出場した場合はマレーシア戦から福岡戦まで11日間で4試合をこなすことになる。現在の大宮の攻撃をけん引するこの2人を温存するとなると、2点差を引っくり返すのは相当に苦しくなる。とはいえここで無理をして土曜日の福岡戦に影響も出したくない。「ケガをかかえている選手やコンディションの良くない選手に無理はさせたくないし、疲労のある選手を中2日で出すよりも、フレッシュな選手のほうが良いパフォーマンスができるかもしれない」と、試合前日の鈴木淳監督もいまだメンバーを決めかねている。
一方、降格圏が迫っている浦和。第1戦での勝利をリーグ戦において収穫とすることができず、清水戦を1-0で落とし、鹿島戦は一方的に攻められてのスコアレスドロー。内容は低調で、チームが組織として機能しない、2週間前と同じような状況に陥っている。とはいえこの試合、1-0の負けまで容認できるというのは一つの希望だろう。リーグ戦への起爆剤とするため、新しいメンバーや戦い方を少ないリスクで試すことができる。
試合としては、2点差を逆転するためにホームの大宮が最初から攻勢に出るはずだ。それに対して浦和がどう出るかで、この試合の様相が決まる。普通に考えれば、守備ではしっかり引いて、攻撃は手数をかけずにカウンターをねらうのが王道だ。カウンターでアウェイゴールが決まれば、勝負はほぼ決する。元来、浦和はそうしたサッカーを得意としていたチームだし、それは残留争いを戦う上でも有効な手段なので、開き直って徹してみるのも手だろう。
しかし大宮の攻撃を指揮する上田康太は、「引いてくれればやりやすい」という。「もちろんカウンターへのリスクマネージメントが重要になるが」と前置きした上で、「自分たちの攻撃の良いところが出せる。どんどん攻めてチャンスを作りたいですね」と、崩しての得点に意欲を見せる。守備の要の深谷友基も、「もともと攻撃が僕たちのスタイルなので、過剰に前がかりになることなく、平常心で。アウェイゴールは絶対に与えられないので、集中して守って、良い攻撃につなげたい」と、まずは早い時間帯での先取点をねらう。
点差は『サッカーでは危険な点差』といわれる2点。大宮は「先制すれば浦和にプレッシャーをかけられる」(渡邉大剛)し、攻守にさらに勢いが付く。もし大宮が勝負を引っくり返せたら、準々決勝進出という結果以上に、「良い流れを作ってリーグ戦につなげる」(鈴木監督)ことができることは大きい。
浦和としては、2点のアドバンテージを持つ以上、撃ち合うことは明らかに得策ではないが、かといってただ大宮の攻勢を受け続けることもしたくない。バランス良く、大宮の攻勢を受け流しつつ、アグレッシブな姿勢も崩さないのが理想だが、それができるチームなら残留争いをしていないわけで、ペトロヴィッチ監督のチームコントロール手腕が問われる。
純粋にこの試合だけ見れば浦和が有利な立場にいるのは確かだが、残留争いが佳境を迎える中、その渦中にいるチーム同士がミッドウィークに激突するという状況では、その有利さを額面通りに受け取るわけにはいかない。それも、ただでさえお互い「絶対に負けられない」(東慶悟)『さいたまダービー』で、サッカーにおいて危険な点差から始まるのだ。メンバー起用から試合展開まで、たまらなく興味深い一戦になりそうだ。
以上
2011.09.27 Reported by 芥川和久
J’s GOALニュース
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