スカパー！生中継 Ch186 後05:50〜
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ホーム３連戦の最終戦となる今節。北九州は前回対戦で引き分けている札幌を迎え、５試合遠ざかっている勝点３を取りに行く。札幌は長身ＦＷのジオゴを中心とする攻撃陣に厚みがある。今節もハードワークの必要な試合が予想されるが、三浦泰年監督は「調子のいいチームとやることで、自分たちがどこにいるのかが分かる」と意気込む。
北九州は４試合にわたってドローゲームが続いている。とくに直近２試合は先制しながらすぐに追いつかれるという展開。今季は後半に突き放すゲームを何度も見せてきたことを考えれば、“らしくない”試合が並んだことになる。三浦監督は、点を重ねるために何が求められるかという記者からの問いかけには「点を取ることは難しいことだよ」とかわしたが、「試合巧者の意識を伝えてもいい順位にいる。やり方が変わるわけではないけれど、要求は増やしていきたい」とメンタル面を含めた試合運びに言及。守備固めに入ることもある相手に対して、効果的なゲームプランを模索し、体現していく構えだ。
木村祐志も「追加点が大事。攻撃のかたちはできてきている。もっといいパスを出してあげたい」と話す。木村は前節・徳島戦では、ミドルシュートを打っても枠へと飛ばせられる位置にいながらそれを選択せず、長野聡への絶妙なスルーパスを送ってチャンスを広げてみせた。フィニッシュまでこだわった繋ぎながらの崩し。ミドルシュートに頼らないサッカーが覗いた。
ちなみに木村はプレースキックの精度が高く、ＣＫでは飛び込んでくるＦＷの頭に合わせられる。その木村、まだＦＫを直接ネットに揺らすシュートはないが、試合前日の16日の練習ではＦＫをゴール隅に決めた。今春に「２本に１本は決められる」と豪語していた直接ＦＫをいよいよ決められるかもしれない。
札幌は長身のジオゴに収めつつ、脇を固める近藤祐介や内村圭宏、砂川誠が飛び込む攻撃的なサッカーを続けている。守備側が人へのマークにとらわれすぎると２列目へのケアが薄くなり、近藤らが入り込む余地ができているのだ。またディフェンスの大崩れもなく、チーム全体のまとまりは北九州との前回対戦（７月６日の第２節）よりも向上している。ただ、札幌から移籍した北九州のＧＫ佐藤優也は「楔のところをセンターバックがしっかり抑える。それとカウンターのところを気を付ければ」と話しジオゴへの供給を断ちたい構え。狙いを定めた北九州のハードワークを突破するのは、札幌であっても容易ではないだろう。札幌としては攻撃オプションの幅を問われるかもしれない。なお、佐藤優は古巣との対戦には「気負うことなく戦う」と述べるにとどめた。
勝ち星から遠ざかってはいるが負けてはいない北九州。片や２連勝で３位につけている札幌。「試合巧者」となって勝点３を手にするのはどちらになるか。したたかな試合運びにも期待したい。
余談ではあるが、本稿執筆時点で明日の天気は“またしても”雨が降るかもしれないという予報だ。
でも安心してほしい。悪天候に強いのが北九州。朝起きて外を眺めたとき、雨が降っていたら浮き足だって本城に出かけよう。もちろん晴れていたらいつも通り黄色に身を包んで本城へ。あなたの声援が厚い雲を押しのけて、勝ち星を光らせてくれる……かも。
以上
2011.09.16 Reported by 上田真之介
