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スカパー!生中継 Ch182 後05:50〜
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なでしこジャパンの活躍に夢中になっていたが、2週間ぶりのJ1リーグ再開を前に冷静になってみると落ち着かない気持ちになる。15位・大宮と16位・甲府の勝点差はやっぱり7ポイントだし、ヘディングの強さとカバーリングが強みのCB・ダニエルが、頭の使い方を前節・名古屋戦で間違えてしまい今節から2試合の出場停止。他にも守備陣や中盤にケガ人やコンディションが下降気味の選手がいて台所事情は苦しい。しかし、佐久間悟監督に今節起用出来ない選手のことを引きずっている雰囲気はなかった。これまでの甲府の歴史を思い出せば、主力選手が出場できないときこそイチガンとなって勝利を手にした試合がある。日曜日はそれをやろう。今節はフィジカルというポテンシャルに強さがある選手を欠くが、プレーの連続性や細部の質を追及する、サッカー選手としての強さを発揮して仙台を迎え撃つ戦いにしたい。ただ、仙台はミスを突くのが上手いし、余計なリスクを冒さない堅いチーム。スポーツ新聞には「仙台、残留は通過点、上方修正、目標は5位」と、羨ましい見出しの記事が出ていた。北朝鮮にはこの週末も強化試合でもやって梁勇基を召集して欲しいくらいだし、仙台のロッカールームに「残留おめでとう」って張り紙でも出して選手に安心感を与えたいくらい。
第1クールのアウェイ仙台戦は大震災後の対戦で、甲府の胸スポンサーである「はくばく」がボールを贈呈し(※左上の写真)、チームも義捐金を手渡して復興に向けて立ち上がった東北の人々にサポートする気持ちを伝えた。試合は、パパになった梁に先制ゴールを許してゆりかごダンスの機会をプレゼントして梁と仙台サポーターをかなりいい気分にして0−4で敗れ、仙台駅で牛タン定食を食べて帰った。この頃から甲府は黒星が増えて連敗が長くなり、三浦俊也監督の辞任へと歩きたくない道を進んでしまった。佐久間監督が就任して5試合目のホーム仙台戦は、仙台サポーター150名を「はくばく」が招待し、山梨が東北をサポートする気持ちを引き続き伝える。ただ、違うのは、勝点3は甲府の選手と山梨中銀スタジアムを青く染めるサポーターの力で絶対にもぎ取るということ。
でも、フィジカルが強い選手を欠くのが今節。プレッシャーのかかる狭いエリアでボールをキープして前に配給できる選手の渇望が発するエネルギーで主導権を持つ時間を少しでも長くしたい。長く主導権を失えばそれだけ失点の機会と可能性が増えるだけだからだ。ここで重要になるのはボールの失い方。ディフェンスラインからミッドフィルダーへのパスでは絶対にボールを失ってはならない。ミッドフィルダーからのフォワードへのパスも自陣でカットされることは許されない。でも、こればかり意識すれば、悪いパターンの足元パスが連続して動きがなくなる。選手間の距離をコンパクトに出来れば井澤惇とボランチでコンビを組む選手(伊東輝悦か保坂一成か犬塚友輔かイニエスタか)のコンビネーションでリスクを負ってチャレンジし、ハーフナーマイクや片桐淳至を活かす場面が増える。ここでリスクを冒してボールを失っても選手の距離感が適切なら奪い返すチャンスもセカンドボールを拾う運にも恵まれるはずだ。
ただ、こんなふうに戦えるのなら降格圏内にいるわけはないので、ミスは出る。でもミスが出てもミスで終わらせず、へこたれないでやるべきプレーをやり続けることが出来るかが主導権争いを左右する。これはサッカーが人の心を試す部分。ピッチもスタンドもイライラしないで信じて粘り強く戦い続けるしかない。そうすれば神様も甲府を好いてくれる。土曜日の夜は大宮と戦うG大阪を応援して、日曜日は山梨中銀スタジアムに山梨の力を集結して戦おう。15位・大宮から7ポイント差をつけられた甲府にとって仙台戦、福岡戦のホーム2連戦は残留争いに15位のチームを巻き込むために連勝、最低でも勝点4が必要な戦い。エアロスミスみたいに同じメンバーでずっとやることなんて無理な話だから、全員野球…ではなく全員攻撃・全員守備で戦い抜くしかない。福岡戦はU-22代表の吉田豊がいなくなるが、このことを心置きなく心配できるようになんとしてでも勝点3をもぎ取ろう。 ここからがヴァンフォーレ甲府を支える山梨の力の見せ所だ。
以上
2011.09.10 Reported by 松尾潤