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17位・富山が2年ぶりの3連勝を目指し、14位・湘南は6試合ぶりの勝利をかけて臨む今季初対決。ともにアグレッシブさが持ち味で、縦に速い攻めと前線からの守りがぶつかり合う。急成長する富山と、地力を秘める湘南。今後、混戦のJ2をかき回す存在になるであろう両者の対戦には好勝負の予感が漂う。
富山は前々節で首位・F東京を破り、上位争いを混沌とさせる役割を果たした。前節も好調の大分を下し、昨年4月以来の2連勝。試合内容も良く、トレーニングの成果が随所に表れている。「今の好成績にはチームとしての裏付けがある。偶然や勢いだけで勝っているのではない」と前節に決勝点を挙げたMF舩津徹也。今の充実ぶりなら、ホーム3連戦3連勝も十分に可能だろう。
今週初めのミーティングで安間貴義監督は「『富山基準』の徹底を改めて求めた」。前節後の会見でも口にした「富山基準」とは、今季のスタート時から浸透を図ってきた戦術の基本ルール。▽守りのスタートポジションをしっかりとる▽走り込む相手を最後まで外さずにマークする▽積極的に前に出たうえでしっかり戻る▽相手の最終ラインに仕掛ける(ゴールに向かってダイレクトにプレーする)、などを指す。命名した東保成コーチによると、寄せのタイミングや相手との距離など富山のプレスディフェンスの基本を意識づけるために春先から使用してきた。現在は富山の目指すサッカーのベースを表す、より広義のキーワードになっているようだ。
「富山基準」と聞くだけで、選手は複数の約束事を思い浮かべ、チームの原点に立ち返ることができる。共通認識の浸透が高いレベルにまで達していることがうかがえる。指揮官は今季初の連勝をうけ、「富山基準」を強調することで気持ちの引き締めを図った。
「湘南はシステムを[4−3−3]に戻して状態が良くなっている。アジエルが起点になり、坂本(紘司)らが後ろからどんどん飛び出してくる。あの前への推進力が一番怖い」と安間監督。反町康治監督の湘南とは2年前、甲府を率いて激しく昇格を争った。終盤の直接対決は2−3で敗れたがそのシーズンを代表する熱戦として多くの人に記憶されている。「あの試合は面白かったね」と笑みを浮かべて苦い思い出を振り返りつつ、「今回も面白いゲームになると思う。楽しみだ」とチームへの手ごたえを表現した。あの激戦を監督とともにしたMF大西容平も「これまでで一番と言っていいほど印象に残っている試合。失点しても下を向かずに戦うことの大切さを知った」と振り返る。「湘南は手強いが、うちも(負傷などで)先発メンバーが変わっても勝てていることが示すように力をつけている。相手も前からボールを奪いにくるチームなので、こちらも持ち味が発揮しやすい」と話し、対戦を楽しみにしている。
湘南は前節の熊本戦で後半アディショナルタイムに追い付かれて1−1で引き分けた。前々節の北九州戦も先制しながら1−1のドローに終わっており、追加点を奪うことが課題になっている。残り15試合となり、J1復帰のためにはハイペースで勝点を積み上げねばならない。まずは1つ勝ってエンジンをかけていきたいところだ。
富山は課題だった守りが3試合連続無失点。今回、湘南の縦に鋭い攻撃を抑えることができれば、堅守は本物といえるだろう。守備の安定に比例し、攻撃面の進境が著しい。FW黒部光昭は「シュートチャンスが増えた。パスミスが減って攻め切ることができている」と話す。前節は西野誠や平出涼ら中盤の選手がゴール前に積極的に顔を出し、チームの得点への意欲の高まりを感じさせた。
両者とも攻守の切り替えがスピーディーなだけに、激しく攻め合う展開も予想される。先制点を奪っても油断は禁物で、2点目、3点目を目指すエネルギッシュな姿勢が必要だろう。
以上
2011.09.10 Reported by 赤壁逸朗