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★静岡ダービーに向けて―駒野友一スペシャルインタビュー
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眞田雅則さんの訃報に接し、清水商高の8学年後輩にあたる川口能活は沈痛な面持ちで語った。「小学4年生の時に清水商が全国高校サッカー選手権大会で優勝しましたが、高校サッカーを見て眞田さんのようなGKになりたいと思いましたし、清水商に行きたいと思いました」。PK戦の末に大会初制覇を果たした同校を支えた眞田さんは憧れの存在だった。プロ入り後も清水の守護神として一時代を築いた名手を尊敬し、常に目標としてきた。「メンタル面をコントロールすることは簡単ではありません…。ただ、プロである以上、ジュビロの仲間、サポーターのために乗り越えて自分の仕事に集中したい」と表情を曇らせながらも、前を向いた。
幾度となく目の前に立ちはだかった名手の訃報に、磐田も深い悲しみに包まれている。しかしながら、今節は清水をホームに迎えるダービーマッチ。悲しみを乗り越え、チーム一丸となってこの一戦に臨んでくるであろう清水に対し、全力を尽くして戦いを挑む――。難しい状況ではあるが、それこそがプロフットボーラーとしての使命なのかもしれない。
そして、この試合、それに相応しいラインナップが揃うことになる。
まずは負傷でここ5試合を欠場していた背番号18がようやく先発メンバーに戻ってきた。左ハムストリング肉離れで8月上旬から離脱していた前田遼一は9月2日に全体練習に合流しており、復帰後初の対外試合となった4日の練習試合・朝鮮大学校戦でも豊富な動き出しを見せている。エースの復帰によりFWの残り1枠を山崎亮平、金園英学らで争うことが予想されたが、7日の練習で金園が左足首を捻挫（全治3週間）。この試合は山崎が先発することになりそうだ。今季ここまでチーム最多の9得点をマークしている大卒ルーキーの離脱は痛いものの、先月、甲状腺機能亢進症から復帰した山崎も次第に状態を上げている。8日にはU-22日本代表メンバー選出を受けて、「まだフルではないけど、自分のコンディションを把握しながら今できることをやっていきたい」と意気込みを語っている。また、今季開幕前に右足アキレス腱を断裂し、長期間戦列を離れていた西紀寛も前節・大宮戦で公式戦に復帰。この試合では今季初めてスターティングメンバーに名を連ねることになりそうだ。
もちろん、日本代表としてW杯アジア3次予選を戦った駒野友一の存在も忘れてはならない。8日は別メニューで調整し、9日に全体練習に合流。今節もスタメンを飾ることになるだろう。代表戦2試合を振り返り、「W杯予選はホームでもアウェイでも簡単に勝点が取れる試合はない。ホームで勝点3、アウェイで勝点1ということで最低限の勝点を取れたと思う。そういった意味では次につながる」と手応えを語る。タイトなスケジュールにはなるが、この一戦に向けては「（コンディションは）大丈夫です。まずは勝つことが大切。内容もそうですが、勝利を第一に考えていきたい」と意気込みを語っている。
今季リーグ戦も残すところ10試合。その中でもとりわけこの9月の戦績が最終順位に大きく響いてくるだろう。このタイミングで迎える今回の「静岡ダービー」は何としてもものにしたい一戦だ。結果を残し、リーグ終盤戦につなげることができるか。
以上
2011.09.09 Reported by 南間健治
