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【J2:第26節 富山 vs F東京】レポート:カターレ富山ここにあり!首位・F東京を引き立て役に追いやり、努力の正しさを示した快勝劇!(11.08.29)

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8月28日(日) 2011 J2リーグ戦 第26節
富山 1 - 0 F東京 (18:04/富山/8,663人)
得点者:34' 黒部光昭(富山)
スカパー!再放送 Ch183 8/30(火)前05:00〜
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19位の富山が首位のF東京を1−0で下し、5試合ぶりの勝利を挙げた。狙い通りに守って少ない好機を生かした。それだけでなく、パスワークの向上や若手の成長という、これまでの練習成果をピッチ上ではっきりと示した快勝だった。一方のF東京は攻守ともにさえず今季初の連敗。次節・栃木との首位攻防戦(9/4@熊谷)に向けて立て直しが急務になった。

富山の守りが、F東京の攻めを抑えた。相手を意識して特別な方法を採ったわけではない。前線からアグレッシブにチャレンジ&カバーを繰り返す。攻守の切り替えは素早く。劣勢の時間帯にはしっかり自陣に戻って我慢する。後ろから走り込む敵には最後まで離されずにマークする。いずれも今季始めから徹底を図ってきたことを遂行した。
そして最も重要だったのがコンパクトさ。富山はDFからFWまでの縦だけではなく、横幅を重視する。[3−3−3−1](今回はその変型の[3−4−2−1])のフォーメーションでボールサイドにコンパクトに寄せると逆サイドは空く。しかし、そのリスクはサイドチェンジへの予測とスタートダッシュでカバーするように鍛錬してきた。

今回のF東京はMFやサイドバックを両サイドに張らせてチャンスを待つ場面が多くあった。しかし、勇気をもって逆サイドのマークを捨ててコンパクトさを保った。ボールホルダーへのプレッシャーを高めて相手に時間とスペースを与えなかった。「つなぐことにこだわりを持つチームに、ルーカスや鈴木選手への一発狙いのパスを前半から選択させていた」と安間貴義監督。それほど守備の出来が良く、F東京の前半のシュートは2本だけ。縦にスピードアップさせず、左右に揺さぶるような組み立ても許さなかった。トップ下に起用されたルーカスへのパスもMF舩津徹也やMF森泰次郎がひっかけて起点を作らせなかった。

一方のF東京は立ち上がりからコンパクトさを欠いていた。富山の各選手が「プレッシャーを感じずにボールを回すことができた。普段の練習で厳しくやっているからだと思う」と振り返る。大熊清監督はハーフタイムに「いいディフェンスから攻撃を仕掛けよう」と指示。MF羽生直剛をサイドから中央に移して微調整をせざるを得なかった。
富山は守ってボールを奪うと縦にスピーディーな攻撃を繰り出す。戦前は圧倒的なF東京ペースが予想されたが、前半10分過ぎには逆に主導権を掌握した。前節の千葉戦では目立ったボール奪取後のイージーミスがなく、数的同数でも恐れずにつないでグループでボールをキープした。「前に前に出て行けたことが大きかった」とMF朝日大輔。攻める時間を作れたことが守りにも好影響を与えたとみている。
 試合の流れを反映する形で先制点は富山へ。前半34分、MF西野誠が右サイドから楔のパスを入れる。朝日がコースをまたいでスルーしてFW黒部光昭へ。黒部はMF大西容平とのワンツーでゴール前に抜け出し、スライディングするような体勢でゴール左隅に流し込んだ。鮮やかな連係プレーでF東京のDF今野泰幸と森重真人を引き付けてスペースを作り、最少失点の首位からゴールを奪った。

F東京は前半のアディショナルタイム、MF田邉草民のシュートが左ポストを直撃して追い付くことができない。後半はMF石川直宏を投入して攻勢を強め、同21分にルーカスが浮き球のパスをワントラップして反転しながらボレーで狙うが富山のGK飯田健巳の好セーブに阻まれた。相手の体を張った守りをなかなか崩し切ることができず、同30分を過ぎると、理想とは異なるであろう中盤を省略する攻めが増えていった。
富山は「相手が裏を狙ってきていたので注意した」(舩津)。途中起用で移籍後初出場のFW坂田大輔とMF永里源気らスピードのある選手を警戒しながら辛抱強く守った。一方で前線からのプレッシャーも緩めなかった。相手ゴール前で大西がボールをかっさらってシュートした同16分、相手陣で3人がかりでボールを奪いにいった同41分のプレーは象徴的だった。
入場者数はJリーグ入会後のホームゲームで過去2番目に多い8663人を集めた。フロントを含めてクラブの総力を挙げて大きな星をつかんだといえる。為せば成る。そして努力は報われる。今後の糧となる成功体験を手に入れて、歯車がまわりはじめた。

F東京はFWロベルト・セザーを負傷で欠き、ルーカスを生かした攻撃に磨きをかけなければならない。大熊監督は「最後のひと工夫と、一方でのシンプルさが必要。ここは我慢と気持ちの切り替えによって、次の試合からしっかりやっていくことが大事だ」と話した。3位の栃木が引き分けた以外、上位チームが総崩れとなって首位陥落は免れた。次節は4日、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で前節に対戦して敗れた栃木と再びぶつかる。今野とGK権田修一がW杯アジア3次予選で欠場するため、危機感を高めて挑むことになるだろう。

以上

2011.08.29 Reported by 赤壁逸朗
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