今日の試合速報

ACLE MD2
ACLE MD2

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第26節 徳島 vs 大分】レポート:徳島、無念の逆転負け。成長中の大分が後半に見せた力と勢いに屈する。(11.08.29)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
8月28日(日) 2011 J2リーグ戦 第26節
徳島 1 - 2 大分 (18:35/鳴門大塚/5,429人)
得点者:7' ドウグラス(徳島)、59' 森島康仁(大分)、64' 前田俊介(大分)
スカパー!再放送 Ch183 8/29(月)深00:00〜
☆投票してチームをサポート!totoリーグ(無料)開催中☆
----------
願ってもないほどの試合への入り。またそこで手にしたリードがリズムを生み、ゲームの流れも掴んだはずであった。しかし、結果は逆転負け。徳島は非常に強い組織力で反撃してきた大分に後半スコアをひっくり返され、何としても欲しかった勝点3を強奪されてしまった。

冒頭の通り徳島はこれ以上ない形で前半をスタートさせる。開始から僅か7分、大分DFイ ドンミョンのバックパスミスをドウグラスが見逃さずゴールに結び付け、チームは早々に先制点を手に入れた。すると、それによっていい意味での精神的余裕を得た徳島はそこから見事なパスサッカーを展開。マイボールになれば選手たちは素早いパスコース作りとサポート、またシンプルな球離れも見せ、大分のプレッシングをものの見事にかいくぐるボール回しを披露したのである。
さらにそうした攻撃はゴール前の好機にも繋がっていく。左サイドでパスを繋いだ14分には西嶋弘之のピンポイントクロスにドウグラスが飛び込み惜しいヘディングシュートを放ったし、30分には右サイド深くを倉貫一毅と津田知宏が攻略。津田の折り返しは中央とタイミングが合わなかったが、それでもチームは「自分たちのやりたいようなイメージでボールを繋げていたと思います」と美濃部直彦監督も振り返っていたように、リズムに乗り、ハッキリ流れを引き寄せた戦いをしていたと言えよう。

ただ、戦況の優位こそ取りながら大分のゴールへ向かう鋭さにたびたびヒヤリとさせられていたのも前半の徳島の事実だ。何度か島村毅の右サイドをグループで崩され危険な侵入を許すと、バイタルエリアへ早い縦パスを通され三平和司に持ち出されたシーンはスタジアム全体が失点を覚悟した一瞬。そのピンチはエリゼウの見せた必死の食らいつきで脱したが、チームは上昇中にある大分の力と勢いを間違いなく感じさせられていたと言えるのではないだろうか。

そして迎えた後半、徳島はその大分の力と勢いに飲み込まれてしまう。「ボールも人も動くサッカー(自分たちのサッカー)をしよう」と田坂和昭監督に檄を入れられシフトアップした大分の早い攻守の切り替えと幅のある組み立てにピッチ上の主導権を奪われてしまったのである。その結果、59分に献上したPKで追いつかれると、その5分後にはCKから最後は前田に決められ逆転を許すことに…。その後徳島も柿谷曜一朗、衛藤裕、佐藤晃大と次々攻撃のカードを切って盛り返しを狙うが、大分のブロックをなかなか崩すには至らず、しかもこの日は強力な武器であるはずのセットプレーやパワープレーも噛み合わない。「ボールの出し手と受け手のタイミングが少しズレていたので声を出して意思統一する必要があった」と倉貫が悔やんでいたが、中央へ送り込むボールはどれも結局ゴールへ結び付かなかった。

こうしてこの一戦に敗れた徳島。先制点を奪い得意のゲーム展開へ持ち込んでいただけにこの敗戦は何とも悔やまれる。そのうえ同点へ追いつかれる前に大分を突き放す決定機も作っていたことを思えば、今更ながらあと一歩の部分が残念でならない。とは言え、選手たちに考え込んでいるヒマはないだろう。次の戦いは中2日ですぐにやってくる(8/31 第4節 vs草津)。「自分たちがやらなければいけないことをしっかりやらなければこういうことは起きるということ」と悔しさを押し殺しながら話した指揮官のもと、チームはまだ突き詰めきれていない部分への改善を施して再びの前進を目指さなくては。

対して大分については、積み上がっている確かな実力を大いに示した戦いであったと評価すべきであろう。最初の45分こそなかなかエンジンがかかり切らなかったものの、スイッチを入れ替えた後半は随所に徳島を圧倒する場面を見せたのだから。とは言え、田坂監督は「今日みたいな前半だと自分たちのサッカーというものはできません。やはり自分たちは相手より走らなければいけないし、切り替えも早くしなければいけないし、ハードワークしなければなりません」とまだまだ組織の向上を求めるコメント。選手たちへの引き締めを口にしていたが、それでも大分がリーグ後半戦で急浮上してくる気配は十分である。きっとこれから目の離せない存在となろう。

以上

2011.08.29 Reported by 松下英樹
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/10/10(木) 12:00 Jリーグ審判レポート(シンレポ!)ホイッスル #7「VARは見逃さなかった!退場になるファウルとは?」