今日の試合速報

ACLE
ACLE

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第3節 鳥栖 vs 草津】レポート:後半に意識を立て直して逆転勝ちを納めた草津。前節の引き分けの決着をつける。鳥栖は、前半の好機を逃し続けて、今季初の逆転負け。(11.08.07)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
8月6日(土) 2011 J2リーグ戦 第3節
鳥栖 1 - 2 草津 (19:05/ベアスタ/4,497人)
得点者:26' 池田圭(鳥栖)、54' 熊林親吾(草津)、66' 後藤涼(草津)
スカパー!再放送 Ch185 8/8(月)後03:30〜
totoリーグに投票しよう!
----------
鳥栖のサポーターには申し訳ないが、勝者の草津・副島監督のコメントから紹介したい。
「後半は、思い切って池田選手(鳥栖)のマークを捨てて、CB2人に見させた。鳥栖は中盤が空くことがあるので、そこを突けば草津のサッカーであるグラインダーのパスをつないでリズムを作る事ができる。パスの出し手が受け手を探すのではなく、受け手が多く入ればパスは出しやすくなるし、相手は的を絞りにくくなる」
この言葉を実践した草津は後半に建て直し、見事な逆転勝ちを納めた。
この言葉の中に、最近の鳥栖の特徴が良く表れている。

今節の鳥栖は、2トップに池田圭と豊田陽平を置いた。3戦連続となるコンビで、スピードと高さ・強さの組合せである。
池田圭は、左右に流れボールを引き出すだけでなく、中盤まで降りてボールをはたくこともできる。
副島監督(草津)は、この縦横無尽のFW池田圭の動きを警戒して、MF中村英之をマークにつけた。
池田圭の動きとそのスピードで、草津の守備陣が崩されるのを防ぐ作戦のためである。
しかし、警戒していたはずの池田圭(鳥栖)の動きに、忠実にマークを行ったため草津の中盤に大きなスペースができてしまった。
26分にその中央を使われて、MF藤田直之から左サイドMF金民友につながれ、クロスボールに池田圭が走りこんで先制点を奪った。
副島監督(草津)の意図はこの時点で崩れていたはずだが、その後に鳥栖が追加点を奪えずにハーフタイムを迎えたことが草津の建て直しに力を貸した。

後半の草津は、冒頭のコメントどおりに池田圭へのマークをはずし、中村英之は本来のボランチの役目を果たし、小林竜樹と熊林親吾の両サイドMFが絞ってボールをつなぐことになった。これに鳥栖の選手の足が止まりだし、DFからFWまでが間延びを始めてしまった。
「後半は、スカウティング通りに鳥栖の25番(早坂良太)と22番(池田圭)へのボールを断ち切れた」とDF田中淳は振り返った。
前述の副島監督のコメントと、この田中淳のコメントから察するに、草津は鳥栖の攻撃の機能を停止するべき手段を持っていたことになる。
前半には最初に用いた手段が功を奏せず、後半に新たな手段を用いて鳥栖の機能を止めたということである。
言い換えると、後半に入り鳥栖は完全に草津にはめられていたようだ。
後半だけでなく、34分からかもしれない。鳥栖の左サイドの攻撃が強靭と見ると、34分にDF佐田聡太郎を交代させ、次の交代カードを切ったのは、アディショナルタイムの3分(90分+3分)だったからである。

鳥栖の側から見てみたい。鳥栖は前半のような攻撃を続けることができなかった。
尹晶煥監督は、「後半に急激に足が止まってしまってしまい、メンタル面でも隙があったように思う」とその原因を説明した。なぜ、足が止まったのか、メンタル面での隙はなぜ生まれたのかは、残念ながら会見では聞かれずに終わった。
ただ、「目指しているところに行くまでの過程の中と捕らえて、これからしっかりとやっていきたいと思う」と現在の鳥栖は成長過程だと説明してくれた。
その言葉を信じたい。
そして、「攻撃面では、積極性をもってやるべき事をやっていく。ディフェンスに関しては、ボールの取りどころやつなぎ方をみんなで共有できているので、これを続けていく」と鳥栖のサッカーの目指す方向が間違っていないことも示唆してくれた。
その言葉を信じたい。
キャプテンであり、GKの室拓也も「今日の負けをプラスにするために、次の試合に向けて頑張る」とコメントしてくれた。
その言葉を信じて、応援していこう。

今節で、今季の半分の日程(試合数)が消化した。今いる順位が実力である。
だからこそ、残り半分で上位に位置するためには、今以上の実力を備える必要がある。
後半に入っても足が止まらないようにするのも実力ならば、隙が生まれないようにするのも実力である。
そして、相手が打って来た作戦を跳ね返すのも実力である。後半戦の巻き返しに期待したい。

サッカーボールには意志はない。自ら転がって何かの結果を導くことはできない。
そのボールに意志を持たせることができるのは、ボールの出し手だけである。
そして、その意志を次につなげることができるのは、ボールの受け手だけである。
だからこそ、コミュニケーションが必要で相手に邪魔されないようにトレーニングを積む必要がある。
トレーニングでできてからこそ、試合で出せるものである。
サッカーには、逆転満塁ホームランはない。1点ずつの積み重ねのスポーツなのだから。

以上

2011.08.07 Reported by サカクラゲン
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ放送

一覧へ

明治安田J1リーグ 第37節
2024年11月30日(土)14:00 Kick off

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/11/25(月) 10:00 【週末のゴールをイッキ見!】明治安田J3リーグ全ゴールまとめ【1124】