7月23日(土)J2 第22節 富山 vs 水戸(18:00KICK OFF/富山)
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富山にとって3週ぶりのホームゲームだ。鳥栖で11試合ぶりに勝利し、熊本でも勝点1を加算して戻ってきた。今度は地元で復調した姿を披露したい。水戸は連敗を止める3試合ぶりの白星を目指す。ともに発展途上のチームであり、1勝がもたらす自信は小さくない。盛夏に向けて成長曲線を上向かせるのはどちらか。
富山は九州2連戦で守りを立て直した。安間貴義監督は前々節・鳥栖戦を前にし、守備組織が機能した開幕の横浜FC戦や第12節・京都戦、第13節・草津戦などの映像を選手に見せた。そして「サイドでのリスクを全員で共有しながら」、コンパクトな陣形を保って戦うように指示した。逆サイドに展開されることを恐れて横に間延びし、中央にできたスペースを相手に使われる場面が目立ったからだ。
ボールサイドにしっかり寄せ、逆サイドが空くリスクには危険予知と素早いスライドで対応すること。この[3−3−3−1]システムの守りの基本を確認し、「強い意志」を合言葉にして徹底した。上位につける鳥栖、熊本に対して厳しいプレスで時間とスペースを奪い、サイドチェンジを交える余裕も与えなかった。「勇気と実行力をみせてくれた」と安間監督。今回も堅守を継続できるかが問われる。MF朝日大輔は「今の守りなら1点取ることができれば負けない」と話す。クラブのJリーグ通算100得点まであと1。メモリアルゴールが今季4勝目に直結するはずだ。
水戸には6月12日の第16節で0−3と完敗している。MF小池純輝と島田祐輝に両サイドを切り崩され、「3バックにはワイドな攻撃が有効。狙い通り」(柱谷哲二監督)と術中にはまった。しかし、富山は相手の作戦よりも、自分たちに問題があったと総括している。腰が引けて5バック状態に陥り、運動量も乏しかったという。今季ワーストゲームの位置づけだ。取り戻した本来の攻撃的な守りでリベンジを果たしたい。過去の対戦成績も2分4敗で未勝利。目標とする13位につけている当面のライバルでもある。一歩先に進むためには倒さなければならない相手といえるだろう。
GK飯田健巳が鳥栖戦でJリーグ初出場を果たして完封に貢献した。大宮から移籍したばかりのDF福田俊介は熊本戦で空中戦での強さを発揮。キャプテンDF足助翔も復帰した。フレッシュな印象とともに熱のこもったプレーで観客を沸かせてくれるはずだ。
水戸は前節、1−2で札幌に敗れて2連敗。最近5試合は1勝4敗だが、東京V、FC東京とも2−3の熱戦を繰り広げている。柱谷監督は夏以降の上昇を期待してチームを鍛えてきたが、選手たちの成長度は指揮官の予想を上回っているという。
前回の富山戦は成功体験として記憶されているだろう。24歳のボランチコンビ西岡謙太、村田翔を軸に自信をもって躍動感あふれるサッカーを展開しようとするはずだ。前節に元日本代表のFW鈴木隆行が初出場し、FW吉原宏太は今季初めてベンチ入りした。ベテランの力を加え、勝って弾みをつけて次のステップに進みたい。
富山の飯田は「水戸は順位こそ鳥栖や熊本より下だが、若くて頑張るチームだから逆にやりづらい。気を引き締めて戦わなければいけない」と話す。富山も「若くて頑張るチーム」。ひた向きに挑む姿勢がぶつかり合うことになる。激戦は必至だ。
■この試合注目のCOOL BALLER:飯田健巳(富山)
以上
2011.07.22 Reported by 赤壁逸朗
J’s GOALニュース
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