スカパー！生中継 Ch182 後06:50〜
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連敗を６で止めてホーム・長良川に戻ってきた岐阜が京都と対戦する。この試合、勝利に対する気持ちが勝負を大きく左右しそうだ。
岐阜は前節、鳥取とのアウェイゲームで素晴らしい気持ちの入った試合を演じた。試合後、木村孝洋監督は鳥取戦に向けての覚悟をこう語っていた。「我々は連敗している。本当に危機感を持って戦わなければならない。そういう意味では、メンタル面で、これまで以上の準備や、試合に取り組む姿勢を持っていた」。
その気持ちはまずプレッシングに表れた。気持ちの入った守備が相手を焦らせ、試合とメンタル面で優位に立つ。そして、５１分、岐阜らしいサイド攻撃で野田明弘からのクロスに佐藤洸一が頭で合わせ先制。６連敗中はセットプレーとＰＫのみの得点が、ゲームを優位に運んだ途端に流れの中からゴールが生まれる。勝負というのは自分次第、気持ち次第で変るのだ、ということを教えてくれた様な得点だ。
実は、今季、岐阜は京都と対戦している。中断期間中の４月９日、東城陽の京都の練習場で試合をしているのだ。結果は３−３。
序盤から京都に完全にゲームを支配され０−２とリード許す。だが後半、１失点、３得点という内容をみせて同点に持ち込んだ。３点目は９０分、サイドから中央へ送られ、それをミドルシュート。ＤＦにブロックされるもそれでコースが変りゴール！ これもシュートに気持ちが入っていたからだろう。
後半に持ち直した岐阜。木村監督はハーフタイムの指示について「メンタル面の指摘をした、自分たちのサッカーを思い出そうと。それでバラバラならない様にと。勝敗は何が決めるか分からない。よく点を返してくれました」。気持ちを強く持って自分たちのサッカーに自信を持とう、と言いたかったのではないか。
前節、連敗を止めた岐阜。そこで勝点と同時にもっと大切なものにも気付かされたのではないか。この気持ちの部分。今節のゲームでも観られるか、大いに注目したい。
対戦相手の京都。前節、守備を固めた熊本の牙城を崩せずに敗れ、連勝していた良い流れを一度断ち切られた感じとなった。ただ、チームのスタイルを確立し始めていて、手強い相手だ。
警戒選手の筆頭は久保裕也。高校生で２種登録ながら現在５得点。動き出しの良さ、シュートへの貪欲さは際立つ。そして、中山博貴。縦への走り出しは攻撃を活性化させる。注意が必要だろう。
ただ、３バックを敷くだけにサイドにはスペースがある。岐阜としてはサイドアタック、しかも、速いサイドチェンジがあればチャンスは広がるのではないか。局面では佐藤洸一と西川優大の高さ、この武器をどう生かすか、となるだろう。
だが、中盤の攻防は京都に分があるか。中盤のマークのはがし方、つなぎについて、京都は試合ごとに良くなっている。岐阜としてはここでの根性勝負、体力勝負で負けられない。
この勝負、両チームとも勝点３が欲しいのは当たり前だが、それ以上に自分たちのサッカーを示すという意味でも勝利が選手に与えるものも大きいはずだ。緊迫感のある好ゲームに期待したい。
■この試合注目のCOOL BALLER：佐藤洸一（岐阜）
以上
2011.07.02 Reported by 武田賢宗
