スカパー！生中継 Ch185 後06:50〜
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このカードは当初、3月13日に予定されていた。鳥取にとっては記念すべきＪ2ホーム開幕戦となるはずだったが、2日前に発生した東日本大震災によって延期となり、この日が代替日となっている。お互いに12試合を消化した時点での対戦となったが、ここまでの道のりは対照的だ。
鳥取は前節終了時点で14位。前節はアウェイで大分に競り負け、4度目の挑戦となった初の連勝は、またも実現できなかったが、シーズン全体を通してみれば、まずまずの戦いを続けている。前線の選手の忠実な追い込みをベースに、守備から主導権を握る戦いが確立できており、ボール奪取後の攻撃も、チャンスを生み出すルートが増えてきた。ホームでは昨季Ｊ1の京都、湘南に連勝中。欲を言えば、多分に『昇格1年目にしては…』というイメージありきと思われる現状の評価を、順位を上げることで、より高めていきたいところだが、流れは悪くない。
対して岐阜は、前節までに6連敗を喫して最下位。ユニフォームの胸スポンサー「ぎふ清流国体」が開催される2012年のＪ1昇格を目指し、はずみをつけるシーズンとなるはずが、思わぬ低迷に苦しんでいる。ディフェンスの強化を図った倉田安治前監督から、個々の自由な発想に基づく攻撃力アップを目指している木村孝洋監督へ交代。しかし、得点はリーグ最少、失点はリーグ最多と、攻守両面で厳しい戦いが続き、なかなか打開策を見出せないのが現状だ。バリエーションに乏しい攻撃は、連敗中の6試合は2得点しか奪えておらず、前節は先発2トップを入れ替える策も実らなかった。守備はミスからの失点が多く、ここまでの10敗は、すべて先制点を奪われた末の敗戦となっている。
もっとも、鳥取も先制された試合は4戦全敗で、リトリートして守備ブロックを固めた相手を攻め崩すことについては、まだまだ発展途上。勝敗を分けるポイントは、先制点を奪えるかどうかになりそうだ。鳥取としては岐阜の不安定な守りを突き、湘南戦でも開始2分の先制点につながった、敵陣でのボール奪取→ショートカウンターで活路を開きたい。岐阜の狙い目は、連敗中の2得点のうちの1得点を奪っているセットプレーか（もう1点はＰＫ）。鳥取はセットプレーの守備が乱れるのが課題で、前節も終了間際にＣＫから決勝点を奪われている。丁寧なリスタートを心掛けて、心理的な苦手意識も含めて弱点を突いていきたいところだ。
もう一つ、カギを握りそうなのはコンディショニング。前節、岐阜は25日にアウェイで鳥栖と戦い、鳥取は26日に、やはりアウェイで大分と戦っている。鳥取が地元に戻ったのは27日の昼過ぎで、アウェイでの連戦となる岐阜との疲労度の違い、試合までの回復具合はどうか。メンバーを入れ替える可能性も含め、キックオフまでの残り時間に、両監督がどんな判断を下すかが注目される。
以上
2011.06.28 Reported by 石倉利英
