6月26日(日) 2011 J1リーグ戦 第18節
G大阪 5 - 3 広島 (18:03/万博/16,845人)
得点者:3' 中澤聡太(G大阪)、34' 遠藤保仁(G大阪)、45'+3 森崎浩司(広島)、55' 平井将生(G大阪)、74' 中島浩司(広島)、78' 佐々木勇人(G大阪)、85' 高木和道(G大阪)、90'+4 ムジリ(広島)
スカパー!再放送 Ch185 6/27(月)後04:00〜
☆豪華賞品が当たる!totoリーグに投票しよう!
----------
4月24日に広島ビッグアーチで行われた同カードでは、開始からわずか1分で広島のFW李忠成に先制点を許したのを皮切りに3点を先行されたガンバ大阪だったが、この日の展開はその真逆。開始からわずか3分。FWイグノがペナルティエリア近くで倒されFKを手にすると、キッカーMF遠藤保仁の蹴ったボールはふわりと左ゴール前へ。そこにDF中澤聡太が頭で合わせて幸先よく先制点をものにする。更に圧巻のゴールは34分。MF二川孝広からの絶妙のロングパスを受け取ったMF遠藤保仁が、1トラップのあと中に切れ込み右足を振り抜くと、ボールは完璧な弾道を描いてゴール右隅へ。これによりG大阪はあっという間に2点のリードを奪い、試合を優位に展開する。
だが、不用意な2失点でアウェイの地でビハインドを背負った広島も、意気消沈する様子はない。チャンスこそ、そう多くは作り出せなかったものの、左サイドのMF服部公太を起点に幾度かにわたって好機を見出す。だが、20分のMF服部のクロスに合わせたFW李のヘディングシュートはバーを越え、36分に同じくMF服部のクロスにあわせたMF中島浩司のダイレクトボレはバーに嫌われてゴールを奪えない。それでも、その直後にG大阪のDF加地が負傷交代のアクシデントに見舞われると、一気に広島が加速。メンバー交代もありG大阪の守備陣がややバランスを崩したのを見逃さず、前半のラストプレーでMF森崎浩司が1点を返して後半に繋げる。
その後半は、立ち上がりから完全な広島ペース。1点差に詰め寄ったこともあり、またG大阪の守備がやや引き気味になった中で広島が猛攻を仕掛けG大阪ゴールを再三にわたって脅かす。残念ながら決定力不足に泣きゴールこそ奪えなかったが、広島がいつ追いついても、逆転しても、おかしくないような勢いを示しながら試合の主導権を握る。
だが、そうした展開とは裏腹にゴールを奪ったのはG大阪だった。カウンターから右サイドを攻め上がったFWイグノからFW平井将生にパスを繋ぐと、ゴール右、角度のないところからFW平井の放ったシュートがゴールに吸い込まれ、G大阪が嫌な流れを払拭する3点目を手に。その後、74分には、粘り強く追随する広島にセットプレーからゴールを許し再び1点差に詰め寄られたG大阪だったが、連勝中の勢いはこういったところに表れるのだろう。78分、途中出場のMF佐々木勇人が「前があいていたので思い切って打ったら入った。コースを突いた訳でもなく…たまたまです」と振り返ったミドルシュートがワンバウンドしながらゴールに吸い込まれると、85分にはこちらも途中出場のDF高木和道が、MFキムスンヨンの放ったシュートのこぼれ球をヘディングで押し込みゴール。今季はスタートからケガ、復帰、ケガと苦しんでいたDF高木が今季J1リーグ初出場を自ら祝うように今季初ゴールを決め、5-2と広島を突き放す。
それでも広島の「勝利するために大阪に来た(ペトロビッチ監督)」という気迫は最後まで衰えず。それを証明するように最後まで諦めずにゴールを目指し続けた広島はアディショナルタイムに途中出場のMFムジリが意地の一発で1点を返し5-3。だが、反撃もここまで。攻撃サッカーを標榜する両チームらしく、8つものゴールが生まれた点取り合戦は、ホームのG大阪に軍配があがった。
余談だが、この日は偶然にもG大阪のDF高木和道の愛娘、MF佐々木勇人の愛息の誕生日。試合後「息子の誕生日だったので決めることが出来て良かった」と笑顔を浮かべたのはMF佐々木だったが、子供たちにとっては、記憶に残る、パパからの最高のプレゼントだったに違いない。
以上
2011.06.27 Reported by 高村美砂