スカパー！生中継 Ch183 後06:50〜
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前節、福岡との「未勝利対決」に３−０と快勝。リーグ戦８試合目にして、ようやく今季初勝利をおさめたＣ大阪。今度は、2011年初となる連勝、そして昨シーズン最終節以来となるキンチョウスタジアムでの白星を目指して、横浜ＦＭと対戦する。
「試合前から、ベンチも含めて、ロッカーから雰囲気もよく、（今までと）全然違った。そういうのは試合に影響するし、ひたむきにしっかりと、みんなで盛り上げていく姿勢が、いい結果につながったと思う」と、福岡戦を振り返ったのは、Ｃ大阪主将の茂庭照幸。１週間のオフでリフレッシュしたチームは、気持ちも新たに臨んだ６月最初のゲームで本領を発揮。攻撃陣では、早い時間帯にホドリゴ ピンパォンが、中押し点を倉田秋が、だめ押しを清武弘嗣がそれぞれ決めて、守備陣も相手を完封するなど、理想的な形で勝点３をもぎ取り、Ｊ１リーグ戦での長いトンネルからようやく脱出した。
「再開をいいスタートで切ることができた。これをきっかけにしないといけない」というのは、高橋大輔。「余計に次の横浜ＦＭ戦は大事になるので、しっかり準備したい」と、チームは、浮かれることなく、すでに今節に向けて戦闘モードに入っている。
Ｃ大阪が今回迎え撃つ横浜ＦＭは、最近のリーグ戦で仙台、柏といった上位直接対決で１分１敗と勝ちきれず、その合間に行われたヤマザキナビスコカップでも終了間際に失点してホームで神戸と引き分けるなど、波に乗り切れていない。しかしそれでもＪ１では暫定４位。２トップの大黒将志、渡邉千真が３ゴールずつをあげ、今季から加入した谷口博之も２点を奪うなど、序盤戦ではリーグ２位の17得点をたたき出し、爆発的な攻撃力を見せている。
その好スタートを切ったトリコロール軍団に対して、レヴィークルピ監督も「攻撃力の高い相手。気を引き締めていかなければいけないし、厳しいゲームになる」と、警戒。キム ジンヒョンも「中村俊輔選手からプレーが始まり、パスもキープもシュート力がある。小野裕二選手も速いし、ドリブルもスピードがあって、シュートも上手い。ＤＦも高いし、セットプレーがいいので結構手強い」と、相手を評価している。
それに、Ｃ大阪としては清武、山口螢、扇原貴宏がロンドン五輪アジア２次予選を戦うＵ-22日本代表メンバーに選ばれたため、今週から約２週間チームを離脱。特に最近著しい活躍を見せ、チームトップの３ゴールをあげている清武の不在は痛い。
それでも、「他の選手みんなでいいプレーをして勝ちたい」（乾貴士）、「チームの総力で勝っていかないといけない。チーム全体でいい準備をして戦いたい」（播戸竜二）と、誰かに頼らず、チームワークでの勝利をＣ大阪のイレブンは強調。そして、実際に１３日の練習でも、ベテランの播戸、茂庭から、若手の永井龍らまで、活発にイレブンが躍動する姿が随所に見受けられ、「今日の練習もいい形でやれた」（中後雅喜）、「トレーニングからいい雰囲気を出せている」（茂庭）と、準備段階からＣ大阪は充実度が増している。そこで迎える今節の戦いは、メンバーの組み合わせも含めて、楽しみな要素が多い。
一方の横浜ＦＭとしては、首位の柏との差をこれ以上開けられないようにするためにも、アウェイでも勝利がほしいところ。また、今週は18日にも敵地でのＧ大阪戦を控えていることから、14日の移動から、週末まで大阪での滞在となる。今節は日本代表ＤＦ栗原勇蔵が累積警告により出場停止となるが、この大阪連戦を実のあるものにするためにも、Ｃ大阪戦の重要度は大きい。栗原の代役を担うことが予想される青山直晃は、ヤマザキナビスコカップ神戸戦で移籍後初得点を決めるなど、活躍しただけに、彼のプレーにも注目だ。
ミッドウィークの水曜日にキンチョウスタジアムで行われるナイトゲーム。大宮戦で不敗神話は途切れたとはいえ、桜色に染まる聖地はＣ大阪の熱狂空間。そこで、サポーターとともにＣ大阪のイレブンが勝利して新たな伝説を築き始めるのか。それとも、横浜ＦＭが第12節以来の白星を勝ち取るのか。双方ともにアグレッシブな戦いのできるチームなだけに、この一戦はタイムアップのホイッスルまで見逃せない。たとえ後半からでも遅くないので、キンチョウスタジアムでの生観戦をおすすめしたい。
以上
2011.06.14 Reported by 前田敏勝
