6月15日(水)J1 第15節 名古屋 vs 新潟(19:00KICK OFF/瑞穂陸)
スカパー!生中継 Ch185 後06:50〜
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ようやく王者が上昇のきっかけをつかんだ。攻撃の形をつくれずに苦しんだ序盤戦とは打って変わり、前節・アウェイでの磐田戦で名古屋が見せたのはまさしく本来の“強い名古屋”の姿だった。今季初のリーグ戦連勝で勢いづくチームは、1ヵ月ぶりとなる聖地・瑞穂に帰還を果たす。
日本代表戦による2週間のリーグ中断を、名古屋は有効活用してみせた。まずは5日間のオフを取り、7試合を戦った5月に蓄積した心身の疲労を取り除いた。そしてオフ明けからはフィジカルメニューを中心に選手たちの体を活性化させ、課題であった攻撃面にもメスを入れた。磐田戦の名古屋に際立ったのはケネディを起点としたピッチの縦に深さのあるパスの出し入れと、サイドバックまでを含めた全体の運動量、機動力だ。パスの出しどころを探しても見つからず、横パスかバックパスで終わっていた5月までの覇気のなさは微塵もない。流れの中での得点こそ奪えなかったが、試合終了間際に田中マルクス闘莉王のパワープレーから決勝点をもぎ取ったプレーは、昨季の強さの象徴ともいえるものでもある。序盤戦で不調だった攻撃面の改善に成功した名古屋は、いよいよ本領を発揮し始めた。
リフレッシュした王者が次にホームで迎え撃つのは天敵ともいえる新潟だ。昨季の対戦成績は、リーグ2試合、ヤマザキナビスコカップ1試合で2敗1分。ホームでのリーグ戦では試合終了間際に得点するも追いつかれ、鬼門であるアウェイでは1−4の大敗を喫した。昨季のエース、マルシオ リシャルデスは移籍したが、ミシェウやチョ ヨンチョルなど守備陣が手を焼いた選手はまだ多く残っている。新潟は現在1ヶ月以上も勝ち星に恵まれていないが、負傷離脱していたチョ ヨンチョルが前節で復帰するなど好材料もある。何より対名古屋のイメージの良さは、不振脱出への大きな心の拠り所にもなるだろう。
この試合でまず注目なのは、新潟のチョ ヨンチョルのパフォーマンスである。昨季のホームゲームでは、彼の1対1が名古屋守備陣への大きな脅威となった。特にサイドチェンジのパスを受けて縦に抜け出すスピードと技術は、DFが複数で対応する時間を与えず、相対した右サイドバックの田中隼磨を大いに苦しめた。復帰直後ということもあり、前節の広島戦ではまだ本調子とはいえない様子だったが、名古屋が最も注意すべき選手であることは間違いない。もちろんミシェウやブルーノ ロペスなど技術の高い選手も多く、チョ ヨンチョルだけを見ていればいいわけではないが、彼のところで起点を作らせては劣勢に回ることも十分に考えられる。田中隼の1対1の対応も含めて、名古屋は隙のない守備網を張り巡らせたいところだ。
その一方で、攻撃面では良い兆候ばかりで期待が持てる。前節で6ゴール目を挙げ、得点ランキング2位につける玉田圭司はその象徴的な存在だ。4-3-3のウイングの位置ながら、積極的にゴール前に顔を出し、磐田戦では積極的な守備でも大きく貢献した。ポジションに縛られることなく自由に動き回ることで持ち味を発揮するタイプだけに、現在のパフォーマンスは良好なレベルにあるといっていいだろう。序盤戦で元気のなかったケネディも、ここに来て体格を生かしたポストプレーが周囲と噛み合ってきた。新加入の藤本淳吾のゲームメイクに対するチームの理解度も高まってきたようで、彼のパスのリズムが攻撃の良いアクセントとなっている。特筆したいのは中村直志の動きである。逆三角形の中盤の前として攻守のバランスを取るだけでなく、ここ2試合では攻撃面での貢献が目立つ。彼の労を惜しまないフリーランニングがマーカーを引き付け、ケネディや玉田が動きやすくなっていることは見逃せない。
攻撃は最大の防御というが、名古屋は良い攻撃が良い守備につながる典型的なチームである。攻撃面での改善が顕著ないま、名古屋は反攻への体勢を整えたと言っていいだろう。首位・柏との勝点差はまだ大きいが、AFCチャンピオンズリーグ敗退で国内への思いを新たにしたチームは、連覇への意欲を増している。中3日での連戦となるが、連戦はもはやお手の物。天敵を返り討ちにしての3連勝で、名古屋が追撃の狼煙をあげる。
以上
2011.06.14 Reported by 今井雄一朗
J’s GOALニュース
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