試合前取材で選手に話を聞く際、自然と会話の中には１００ゴールの話題が出てきます。ご両親、フィアンセが来日したばかりのパウリーニョ選手は、囲み取材の時に初めて通算１００ゴールにリーチがかかっていることを知ったらしく、「いつでもゴールのことは考えている。チャレンジしたいと思う」と話してくれました。ご家族の来日を強く望んでいただけに、パウリーニョ選手は「僕のベースには家族の存在がある。家族はエネルギーを与えてくれる」と、今季初ゴールを狙う気は満々の様子でした。フィアンセに捧げるゴールが１００ゴール目になるのでしょうか。
パウリーニョ選手以上に、節目のゴールに強い意欲を見せたのは、大本命のリカルド ロボ選手。通訳の古川宏人さんがパウリーニョ選手に通算１００ゴールに関して説明しているのを聞いていたロボ選手は、猛烈な勢いで会話にカットイン。そして、自信たっぷりに「俺がゴールするよ」。歴史に名を刻む気は満々です。５月はノーゴールに終わったものの、今季の２ゴールはいずれもグリスタで決めており、冠マッチにも無類の強さを発揮するだけに、やはり大本命でしょう。
ロボ選手と同じ２ゴールの崔根植選手は、シュート４本で２ゴールと抜群の決定力を誇る今季のファーストゴーラー。普段はゴール宣言などしない謙虚な崔選手ですが、前節の徳島戦でゴール後に見せた、お子さんに捧げる“おしゃぶりパフォーマンス”を今節も披露すると報道陣に約束。高い決定力を活かして１００ゴール目もゲットするのでしょうか。
「３点取っている選手はいないが、２点取っている選手が６人もいるチームは他にない」とは松田浩監督。前節２ゴールの高木和正選手、雨の日に２ゴール１アシストの“雨男”那須川将大選手、セットプレーから頭で２ゴールを叩き出している渡部博文選手、草津とのダービーでは２ゴールに絡んだ水沼宏太選手も、虎視眈々とメモリアルゴールを狙っているはずです。しかし、報道陣としては、２００試合出場を古巣の水戸戦で達成することになる大和田真史選手に、どうしても期待してしまいます。「誰が決めてもいいでしょ。水戸に勝ちたい。それだけだから」と大和田選手は言いますが、もしドラマのようにメモリアルゲームでメモリアルなゴールを決めてくれたら、原稿の書き出しに頭を悩ませずに済むので、やはり期待は高まります。
水戸に勝つために必要なゴールを誰が決めるのか。勝敗の行方を左右するだけに、要注目です。
以上
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J2 第15節 栃木 vs 水戸（13:00KICK OFF/栃木グ）
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2011.06.03 Reported by 大塚秀毅
