普段トレーニングで使っている宮の沢グラウンドが芝の養生の時期に入ると、チームは札幌ドームのサブグラウンドに場所を移し、約１か月ほどトレーニングを行う。それが毎年だいたい今の時期と、秋口くらいの時期になる。通称「ドームサブ」と呼ばれる場所だ。

今の時期は、札幌市内が少しずつ夏に近づきつつある感じの気候。上着を羽織ると少し寒いし、半袖だとちょっと肌寒い。そんなどっちつかずの気温がなんだか心地よくもあったりする。んで、ドームサブは緑に囲まれていて軽く風も吹き抜けるため、結構気持ちが良い。今年は花粉が多いので、花粉症でグズグズになっちゃうことも間々あるんですが。

そんでもって、午後にもトレーニングがある日などはたまに、16時になると札幌ドームの敷地内に音楽が鳴り出し、ドームサブの横にある駐車スペースにはバスが集まりだす。「あ、今日は野球があるんだな」。プロ野球の北海道日本ハムファイターズの試合がある日は、札幌ドームの敷地内にはプロ野球チームとプロサッカークラブが集結することになるのだ。

市内各地からのシャトルバスがドームサブのすぐ横に到着するため、バスを降りた乗客のなかには札幌の練習をチラリとのぞいてからドーム内に移動する野球ファンもいたりする。

ほんの十数年前まではプロサッカーもプロ野球も、どちらも存在しない街だったことを考えると、なんて素晴らしいことだろうか。野球一筋というファンも、そうやってドーム内に入る前に札幌の練習をチラ見することで、サッカーにも興味を持ってくれるようになるかもしれない。札幌のトレーニングを見学にきたサポーターも、「試しに帰りに見ていこう」となるかもしれない。オフやオフ前日に野球観戦に出かける札幌の選手もいるようだ。

そうやって、地元のプロスポーツが一緒に盛り上がっていけば、毎日がより楽しくなりそう。Ｗ杯があった昨年以上に熱い夏が来るといいなあ、と思います。気温はほどほどでいいですけど。

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2011.05.31 Reported by 斉藤宏則