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【J1:第13節 川崎F vs G大阪】プレビュー:川崎Fは柴崎晃誠の代表初招集の効果に注目。対するG大阪はACL敗退の痛手をどうリカバーしているのか。乱打戦も予想される一戦だ(11.05.29)

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5月29日(日)J1 第13節 川崎F vs G大阪(16:00KICK OFF/等々力チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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27日の練習を前に、川崎Fの麻生練習場にポジティブな衝撃が走った。柴崎晃誠の代表初選出のニュースである。今季、東京Vから移籍してきた柴崎は、瞬く間にその能力を認められレギュラーを獲得。コンスタントに出場機会を伸ばしてきていた。

中村憲剛や稲本潤一といった実績のある選手の選出は、もしそうなったとして「当たり前」でくくられる出来事である。ところが、J2でのプレーが認められ今季から川崎Fに移籍してきたという経歴の柴崎はチームメイトにとっては非常に身近な選手の一人。例えば田中裕介は「誰にでもチャンスがある、ということですよね」と笑顔で話し、自らのプレーにも意欲を見せていた。また、同日に発表されたU22日本代表にも安藤駿介、登里享平、實藤友紀の3選手が選出されており、そうした若手選手も柴崎という「身近な選手」のフル代表選出に刺激を受けていた。

柴崎の代表選出がチーム内の空気を活性化させると同時に、その柴崎を「いい形で送り出したい。気持ちよく勝って、フロンターレの代表として代表に行って欲しいですね」と田中裕介は話す。代表での活動についてはクラブチームの活動との兼ね合いに難しさがあるが、今回の柴崎の代表招集については川崎Fの内部では非常に前向きな反応が出ていたのである。中村憲剛が初めて代表に選出された頃の雰囲気にも似たフレッシュな空気と言えばいいだろうか。いずれにしても、柴崎の代表入りを知らされた選手たちが「オレも!」との「欲」を持ち、ひとまず先に代表入りした柴崎を送り出す、という好ましい循環が生まれていた川崎Fの練習場だった。

そんな川崎FにとってこのG大阪戦は、今季ACLに出場してきたJクラブとの3連戦の3試合目。鹿島、C大阪とのここまでの2試合は、6得点しながらも5失点を喫し1勝1分けという結果に落ち着いている。見ての通り得点できている一方で、失点が止まらないという現実がある。特にここ2試合は、前半で相手を圧倒する一方で、後半に押し込まれるという同じような展開が続いてしまっている。相手チームのペース配分とリスクを度外視した前線からのプレスに対し完全に対応が後手に回ったのがその理由の一つである。リスクを取って前から点を奪いにくる相手への対処法としては、いくつかの戦い方が考えられる。例えば自陣に引いてスペースを消すというオーソドックスなやり方である。そしてその対極に位置するものとして前からのプレスを継続させるという戦いもある。川崎Fが今後、守らざるをえない状況の中でどう戦おうとするのかは、チームにとって重要な問題の一つである。

ちなみに相馬直樹監督はこの問題に当面の決着を付けるべく、紅白戦を行った27日の練習後、ディフェンスラインの選手を集め話し合いを行なっている。結論としては「フロンターレのサッカーをやろう」という事で落ち着いたようだが、川崎Fのここ2試合を分析したG大阪は確実にどこかの時間帯で前からの激しいプレスに来るはず。そうした時間帯をどのように凌ぐのかが川崎Fにとっては見ものの一つとなるだろう。

そんなG大阪についての印象として中村憲剛は「今までのパスサッカーは残りながら、今年はアドリアーノが加入して最後まで行けている」と口にする。ゆったりと横パスをつなぎながら相手の穴を突いていくという戦いに加え、カウンターを取り入れた縦への速い攻撃にも特徴を出すとの印象であろう。それに対して相馬監督は「昨年は(JFL町田を率いていたためJリーグを)それほど見ていない」と前置きしつつ「漠然とG大阪は今季はカウンターのスピードが上がっているのかなと。自分が思っているのよりも、縦に迫力があるのかなと思います」と述べて縦への突破力の向上について指摘していた。

そのG大阪の新潟とのリーグ戦では両サイドハーフとして出場した宇佐美貴史、イ・グノの突破がキレを見せ、サイドライン際で仕掛ける姿が目立っていた。また、C大阪から獲得したアドリアーノが2ゴールと気を吐いており、勝利に貢献している。いい流れで臨めると考えられていたACLのC大阪とのR16での大阪ダービーはG大阪にとって残念な結果となってしまうが、それにしても選手個々が持つ能力の高さは折り紙付きであるのは間違いない。川崎Fから柴崎が召集されたキリンカップには代表の常連である遠藤保仁と共に宇佐美が初選出されているという事実からもそれは明らかである。

ACLでの敗退を受け、翌日からの2日間をオフにしてリフレッシュを図ったという西野朗監督の決断はチーム内の空気を変えているはず。負けたことによる精神的なダメージと、リーグ戦で結果を出そうとするモチベーションについては「その両方がある」と中村憲剛は話していたが、そういう意味ではこの試合は西野監督のチームマネージメント力が試されているという事も言える。大阪ダービーを落とし、ACLで敗退した直後の試合をどのように戦うのか、注目してみてみたい。

川崎Fが7試合で10得点10失点。G大阪は、5試合で11得点10失点。派手な打ち合いも期待できそうな一戦である。

以上

2011.05.28 Reported by 江藤高志
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