Jリーグが誕生してから早いもので19年。今週日曜日の記念すべき誕生日を祝うためにJ’s Goalのサイト内に設けられた『5.15 ハッピーバースデー J.LEAGUE』特集では、J開幕戦を中心に1993サントリーシリーズの写真を掲載。一昨日は栃木SCを率いる“我らのボス”松田浩監督の現役時代の写真が掲載されました。大分戦を前に試合以外の話題を持ち出すのは少々、躊躇われましたが、松田監督に松田選手時代のお話をうかがってみました。
「僕の現役生活の中で一番、楽しい時だったよね。当時32、3歳なんだけど、20代の頃はあそこまでサッカーが面白いと思った記憶がなくて、力任せとか、思い通りにならないとイライラしたりして。そこでバクスター(スチュワート・バクスター監督。広島や神戸を率いた名将)のゾーンディフェンスに出会って、『守備にこんな世界があるんだ』と思ったし、主導権を持ちながらの守備が面白くて仕方がなかったよね。選手にも時々言うんだけど、『ハードワークすることが楽しい』と。ハードワークすることで勝てるから楽しいんじゃなくて、もうハードワークすること自体が楽しくて仕方がないんだと。やりたくないけど、仕方ないからハードワークするんじゃなくてね。所謂、フローとか、今の言葉で言えばゾーンに入っている状態。だから、試合中にきついと思ったことがほとんどなかったね。30歳を越えて体力的に落ちてくることはあるけど、試合中にきついとか、走りたくないとか思わなくて、90分があっという間に終わる感じ。1回引退して現役に復帰できたことで、『選手でいることがありがたいことだ』と思っていたからだとも思うけど」
松田監督が志向するサッカーが師であるバクスター氏の影響を色濃く受けていることは広く知られていますが、バクスター氏と幸福な出会いをするまで、それほどサッカーが好きではなかったとは意外でした。
サッカーの面白さに気付いた松田選手は、ランニングでは先頭に立ち、嫌いだったフィジカルトレーニングでさえ面白いと感じるようになったそうです。日々、刺激を受けていた当時、本人は記憶にないそうですが、自宅に帰ると奥様に「サッカーって面白い!」と口癖のように言っていたそうです。
選手生活の晩年、ハードワークに目覚めた松田監督。監督業にある今も、もちろんハードワークを欠かしません。
「昨日も大分の映像を見て、『こうしたらスキ付けるな、裏取れるな、点が取れそうだな』って。そういうのは面白い作業なんだよね。ちょっと寝酒でも飲んで寝たいなと思う反面、そういう作業をやり出したらメチャクチャ楽しいんだよね。そうなると30分や1時間、睡眠時間が減っても体は疲れを感じないよね。小さい頃にプラモデルを作るのが面白くて、寝るのを忘れた感覚と似てるよね。やるべきことをしっかりやることが、ハードワークなんだよね」
サッカー少年のように瞳を輝かせながら現役時代と、代名詞であるハードワークについて語ってくれた松田監督。勝利は約束できないが、勝つための準備にハードワークすることは約束できる、というのが指揮官の身上。今節も栃木はピッチ内外でハードワークし、一戦必勝の思いで勝利を目指します。
松田監督、貴重なお話、ありがとうございました。
以上
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2011.05.14 Reported by 大塚秀毅
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