5月3日（火） AFCチャンピオンズリーグ2011
アレマ 0 - 4 Ｃ大阪　（17:30／マラン／4,000人）
得点者：31' 清武 弘嗣（Ｃ大阪）、43' ホドリゴ ピンパォン（Ｃ大阪）、46' 乾 貴士（Ｃ大阪）、61' 乾 貴士（Ｃ大阪）
☆チケット情報 | ACL特集
----------
AFCチャンピオンズリーグ2011 グループリーグ第５節、インドネシアのマランに乗り込んだＣ大阪は、アレマ・インドネシアに４−０と快勝し、海外公式戦で初白星を挙げた。勝点を９に伸ばしたＣ大阪は、同じグループＧのもう１つの試合で山東魯能が全北現代に１−２と敗れたため、再び２位に浮上。次の山東（勝点７）とのホームでの直接対決で、勝つか引き分ければ、初のベスト16入りを決められるところまで来た。なお、勝点を12とした全北は、今節終了時点でグループリーグ突破を決めた。

Ｃ大阪がインドネシアに到着後、ぐずついた天候が続いていたが、試合当日のマランは快晴。青空が広がった。蒸し暑さのため立っているだけで汗が噴き出るだけでなく、日中の照りつける陽射しは、すぐに日陰に逃げ込みたくなるようなきつさ。気温は30℃。明らかに、「夏」を感じさせる気候だった。

そのなかでも、会場のカンジュルハンスタジアムには、Ｃ大阪のオフィシャルパートナーカンパニーであるヤンマー株式会社の現地法人スタッフや関係者が数多く駆けつけ、日本、大阪からもＣ大阪サポーターが多数来場。試合前のスタジアムの周囲には、アレマの熱狂的サポーター「アレマニア」よりも、Ｃ大阪のユニフォームやシャツを身にまとった人々を多く見かけたほどだ。「多くのサポーターの方々が、非常に大きな力をくださったことは間違いないし、私にとってサプライズだった」とレヴィークルピ監督。彼らのサポートは、チームにとって、明らかに「力になったと思うので、うれしかった」（乾貴士）。

試合では、序盤こそ、でこぼこしたピッチに苦労し、ミスが目立ったこともあり、アレマに押し込まれる場面も見られたＣ大阪。しかし、相手の決定力のなさにも助けられ、事なきを得ると、次第に主導権を握り出す。すると、31分、均衡を破る。乾のくさびのパスから、倉田秋がヒールパスでアクセントをつけると、そこに走り込んだ清武弘嗣が相手ＤＦ２人を巧みにかわして、冷静にゴールゲット。Ｃ大阪自慢の３シャドーの連係から先制すると、ここからは一方的に相手を攻め立てた。

前半終了間際には、カウンターの形で、乾からパスを受けたホドリゴ ピンパォンが相手ＤＦを振り切ってシュートを決めると、後半も早々に丸橋祐介のクロスを乾がダイレクトボレーで叩き込み、アレマのミロスラフ・ジャヌ監督曰く、「ゲームはそこで決まってしまった」。61分には、中後雅喜のスルーパスを受けた乾が、この日２点目となるシュートを落ち着いて流し込み、とどめを刺した。その後、公式戦初出場となる扇原貴宏らを投入しながらも、「監督から『（チームとして）まだ点を取れるぞ』と言われていた」（扇原）というように、最後まで得点を取りに行ったＣ大阪。結局は４点に留まったが、相手の戦意だけでなく、体力も消耗させるほどの全力プレーをタイムアップまでやり通した。

「勝てたことはよかった。次につながったので」と乾。レヴィークルピ監督も「今日の1勝はグループリーグ突破にむけて、本当に大切な１勝」と述べつつも、「突破のためには最終戦であと１つ勝つことが絶対に必要だと思っている」と、山東戦での勝利を誓った。

Ｃ大阪は４日に丸一日かけて帰国の途につき、７日には、Ｊ１リーグ戦第10節で、現在首位に立つ仙台と、ホームのキンチョウスタジアムで対戦する。「今は仙台もすごく調子がいいので。でも、俺らも負けるわけにはいかないんで、しっかり勝ちたい」と乾。Ｃ大阪の視線は、すでにＪ２時代から激闘を繰り広げた宿敵との対決に向いている。

以上

2011.05.04 Reported by 前田敏勝