4月29日(金)J1 第8節 神戸 vs 大宮(14:00KICK OFF/ホームズ)
スカパー!生中継 Ch183 後01:50〜
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リーグ再開初戦の柏戦( /jsgoal_archive/result/2011/0423/20110100010320110423_detail.html )、ホーム開幕を白星で飾れなかった大宮。前半は圧倒的にゲームを支配しながらチャンスを決めきれず、逆に後半は柏のシステム変更によって劣勢を強いられ、立て直すことができなかった。
柏の4-4-2から4-3-3へのシステム変更を、筆者含め多くは「攻撃のための手」と見たが、鈴木淳監督は「あれは向こうが守りに来た」と見ている。「最終ラインに3トップがプレッシャーをかけて、特にサイドバックのところをつぶしに来た。それで前半のようなボール回しができなくなった」と。攻撃が機能しなくなったから、当然ながら受け身にならざるを得なかった、ということだ。
だからあの後半、鈴木監督は「こうやって守れ」という指示はしなかった。「相手に合わせて守備の手を打つことではなく、攻撃で厳しいプレッシャーの中でもボールを回すこと」が、劣勢を立て直すための最上の方法と信じたためだ。「ああいう状況で、どこにスペースがあるのか、どうボールを動かしていくのかというのは、チームとしてというより、個人個人の戦術眼の問題。その個人のレベルを上げていかないと、上には行けない」と、あくまで指揮官の理想は高い。
ただし、そうしたレベルは一朝一夕に上がるものではなく、よりにもよって次節の相手は「前線からガツガツとプレッシャーをかけてくる」(藤本主税)のが特徴の神戸。神戸にとっては、自分のストロングポイントと相手のウィークポイントが一致することを、直前の試合で見てしまった。当然、いつも以上に激しく最終ラインへプレッシャーをかけてくるはず。大宮がそれをどうかわして攻撃につなげるかが、まずは見どころだ。
この試合の鍵を握りそうなのが李天秀。前線からプレスをかけるということは当然、神戸の最終ラインは高い位置にある。最終ラインの裏を突くスピードがウリの李天秀にとっては、格好の相手だ。さらに大宮には、最終ラインに金英權、ボランチに上田康太というロングキックの名手がいる。金英權からのロングボールを李天秀が突き刺した、鹿島戦の衝撃的な先制点の再現が見られるかもしれない。
神戸にしてみれば、彼らがボールを持ったときのプレッシャーが少しでも緩いと、常に一発の危険をはらむ。それを警戒してラインを下げると、前線からのプレスが意味をなさず、大宮に攻撃のスペースを与えてしまうことになる。ペースダウンも相手にスペースを与えることになるため、怖かろうが疲れようが「やりきる」しかないというのは、なかなか厳しい。
ともに昨シーズンは残留争いをしたチーム同士。今シーズンはまだ公式戦で勝利のない大宮にとっては、ぜひとも勝点3が欲しい相手だ。ホームの声援を受け、激しいプレッシャーで主導権を取りにくる神戸。大宮はそれをいなしつつ、常に神戸の背後を脅かしながら疲れを待つ。そんなスリリングな駆け引きを楽しみたい。
以上
2011.04.28 Reported by 芥川和久
J’s GOALニュース
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