4月5日(火) AFCチャンピオンズリーグ2011
済州 2 - 1 G大阪 (19:30/済州/2,167人)
得点者:22' 中澤 聡太(G大阪)、53' SHIN YOUNGROK(済州)、64' BAE KIJONG(済州)
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23分。胸に抱いていた悔しさを吐き出すように、渾身の先制弾を決めたのは、DF中澤聡太だった。前半から試合のイニシアチブを握る中、MF遠藤保仁の右コーナーキックに合わせて、中央からヘッドで叩き込む。チームにとっても、中澤自身にとっても、アウェイの地で試合を楽に運ぶための貴重な先制点。実際、このゴールによって心理的な余裕も生まれたのだろう。G大阪は先制してからもリズムを崩すことなく、全体をコンパクトに保ちながらしっかりとプレスをかけてボールを奪い、攻撃へと繋げて行くことで再三にわたりゴールチャンスを導き出す。
だが、追加点が奪えない。ほとんどの時間帯で主導権を握り、ボールを支配し、決定機を作り出しているにも関わらず、だ。23分の右サイドを崩した中での攻撃ではFWアドリアーノが大きく枠を外し、27分、右サイドのMF二川孝広のクロスボールに合わせたFWイ・グノのヘディングシュートはGKの正面。29分にはDF下平匠を起点に左サイドを征し、人数をかけた攻撃で相手ゴールに詰め寄るも、最後MF明神智和のシュートはゴールマウスの左へ。43分にはFWアドリアーノのシュートを相手GKが弾いたこぼれ球に詰めたDF下平匠がダイレクトでシュートを放つが、これも再び相手GKに阻まれてしまう。結果、スコアは0−1。試合の流れに反して、ゴールは1つしか生まれず、前半を折り返す。
後半、立ち上がりから攻勢に出たのは済州だった。47分、ゴール右からのシュートが右ポストを叩き、こぼれたボールに詰めたFW LEE HYUNHO(背番号22)がシュートを放つが、これはゴール前で身体を張ったMFキム・スンヨンがクリアして事なきを得る。その後も前半とは一転、試合は済州ペースに。前半に比べると一気に運動量の低下が見られて勢いがなくなったG大阪に対して、済州はロングボールを多用して揺さぶりをかけてくる。53分に許した同点弾も、64分に許した逆転弾もそのロングボールからの展開。相手の攻撃の起点に対してのチェックも全体的に甘さが目立ち、あっさりと裏を取られた中で、逆転を許してしまう。
「後半はかなり押し込まれた展開で、戦前に予想していた戦い方とは違って、ロングボールが多用された。フィジカル的にも局面で負けているシーンもあった(西野監督)」
しかも、リードを奪った済州は当然ながらゴール前でしっかりとブロックを築いて守備を堅め…となれば、G大阪の攻撃は鋭さを失っていくばかり。72分には相手選手との接触プレーによりDF高木和道が左足首を痛めて途中交代となるなど、ますます厳しい状況に追い込まれてしまう。
72分にはそのDF高木に代えてDF金正也を、MF二川に代えてMF佐々木勇人を投入し、流れを変えようとするが、相変わらず堅く敷かれた済州の守備の前に攻撃の糸口を見出せない。その状況に再び西野朗監督が動き、DF下平に代えてFW平井将生を投入。守備の枚数を減らして、攻撃に人数をかけるが、ポジションが曖昧になりバランスを失ったG大阪は、最後までペースを取り返すことができないまま、2−1で試合終了。前節に続くアウェイ2連敗を喫し、グループ3位でグループステージを折り返した。
以上
2011.04.06 Reported by 高村美砂
J’s GOALニュース
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