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【J2日記】湘南:笑顔になれた(11.03.29)

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東日本大震災を受け、去る3月26日、「湘南ベルマーレチャリティーフィールド〜絆〜」が開催された。サポーター団体「EL FRENTE SHONAN」が呼び掛け、NPO法人湘南ベルマーレスポーツクラブが賛同して実現した企画である。湘南の下部組織が日頃利用している平塚市馬入の人工芝のピッチを開放し、ミニサッカーや体操など子どもから大人まで誰もが参加できる催しとなった。あわせてトップチームの選手全員が愛用品を持ち寄ったチャリティーオークションや売り上げが義援金となるチャリティーフードパーク、被災したクラブへ送るメッセージ募集などが実施され、義援金のみならず支援物資も参加者から数多く寄せられた。

開会に先立ち、眞壁潔・湘南ベルマーレ代表は語った。
「東北地方が正常化するには10年かかるかもしれない。我々なりの行動をコツコツやっていくための、今日は第1回目。これで終わりではありません。東北を忘れないための活動、応援を今後も続けていきたい」

NGO団体「ピースウィンズ・ジャパン」との提携を通じて支援を行なっている湘南には、パンひとつで4日間を過ごしたなど、メディアの向こう側にある被災地の現実がいくつも届けられている。親を亡くした子も多い。そうした真の現実を踏まえ、現場で即座に役立てるよう品目を限定して支援物資を募った。また今後の支援のひとつとして、夏休みや大型連休を利用した子どもたちの受け入れも計画しているという。この日、溌溂と活動していたベルマーレフットボールアカデミーの子どもたちにとっても得がたい経験になると、眞壁代表は受け止めている。

昼休みには、参加者とクラブの面々がともに手を取り、「絆」の人文字をつくった。「居ても立ってもいられなかった。何か協力できることはないかとずっと考えていた」。募金を呼び掛ける声のなかには、自身の現役時代のユニフォームをチャリティーオークションに出品したクラブOBの名良橋晃さんの姿もあった。

自分たちに何ができるのか、EL FRENTE SHONANの代表を務める大久保祐三さんも日々考えていたという。
「一人ひとりの力は小さいかもしれないけど、みんなが集まれば大きくなる。日本の現状を含めて、すべてにおいてそう言えると思う。この先、日常が戻ったときに、いかに支援できるかも重要。だから今日で終わりではなく、これからも考えて継続していきたい」

午後からは練習を終えたトップチームの選手たちも絆の輪に加わった。参加者と一緒にボールを蹴り、あるいは体操で汗を流した。ピッチは自然と笑顔で満たされていた。

「いままでは心から笑うことができなかった。俺だけじゃなく、みんなそうだと思う。募金にしても、これまではどうしても気持ちが沈んだまま活動してた。でも今日、純粋に楽しかった。こうしてみんなが集まることで笑顔になれた。もちろん僕らの心の痛みなんて、被災者の方たちとは比べ物にならない。でもやっぱり、日本全体が落ち込んじゃいけないんじゃないかって、募金活動ももっと明るくできたんじゃないかって、いまは思う。笑顔は大事だと、あらためて発見できた。これからはほんとうの意味で前向きに支援活動に参加できると思う」

イベントを終え、野澤洋輔が語った言葉がまっすぐに届いた。きっと東北の方角へエールを送ったすべてのひとたちに通じる思いに違いない。

以上

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2011.03.29 Reported by 隈元大吾
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