3月21日、京都市イオンモール京都ハナで、京都の選手、監督、コーチ、スタッフ全員で、東日本大震災への募金活動が行われた。
大型ショッピングモールである、京都ハナの1階ロビーを中心に、2階、3階と分かれ募金を集めて回るメンバー。握手しながら、サインをしながら、大声を上げ、募金を呼び掛けた。さらに、「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ がんばろうニッポン!」(3/29(火)@長居)の日本代表で、クラブのOBでもある松井大輔(グルノーブル/フランス)がこの募金活動に急きょ参加。こちらにも多くのサポーターからの募金が集まった。活動後、選手会長の鈴木慎吾が囲み取材に応じている。
●鈴木慎吾選手
「自分らがサッカー以外で被災地のために何ができるかということを、ずーっと自分自身も考えていたし、クラブでも何ができるんだろうということを考えて、まずは募金活動がいいんじゃないかと思っていました。募金をするという気持ち、その気持ちが被災地のためにすごく役に立つと思うし、入れてくれたお金はきちんと被災地のために、復興のために送ります。生まれて初めて募金活動をしたんですけど、すごく皆さんが協力的で、すごく被災地のために何かをしようという気持ちが自分にも伝わってきて、やっている僕らもすごいやりがいがあったし、これからもこういう活動をしていきたいと思いました。
チームの一人一人が被災地の復興のためにやるんだという気持ちでやっていたと思う。僕らはサッカーを一生懸命やって、そのプレーを見てくれた人たちに元気を与えるようなことをしていくことが仕事だと思いますけど、それ以外にもこういう募金活動でご協力することが人間としての仕事だと思うし、それをみんなでできたことは、チームが一つになれたということにもなると思います」
Q:募金活動だけでなく、サッカーそのものにも、多くの人に何か力を分ける様な力があると思いますが、どう感じていますか?
「僕自身もチーム最年長で10年以上サッカーをやってきていますが、誰かのためにというか、自分自身の成長のために、サッカーが好きだからやってきました。でも一度、声が聞こえない子どもを助けたことがあって。自分のプレーを観てくれて、応援歌を聞いて、(その応援歌を歌おうとして)声を出せるようになったという出来事があって。それで、スポーツには見えない力がすごくあるなと思いました。今度のチャリティーマッチ(3/26(土)@西京極 vs C大阪)でも見えない力、奇跡を生む力があると思うので、そういうものを生み出すプレーをしたいと思います」
グラウンドを離れた所で、被災した人に向けて何ができるかを考えた鈴木慎吾。募金によって、少しでも復興への気持ちが被災地に届くことを願っている。さらに彼は、声が出せない子どもが自身のチャントで声を出せるようになった経験からサッカーが持つ力も信じている。募金活動と同時に、自身の職業であるサッカーでも真剣に、ひたすらにプレーすることでそれを観てくれた人の何らかの力になってくれれば――。鈴木慎吾の信念が水面に広がる波紋の様に多くの人に伝わっていくことを願って止まない。
以上
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2011.03.22 Reported by 武田賢宗
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