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【AFCチャンピオンズリーグ2011 山東 vs C大阪】レポート:様々な「想い」を込めて中国の地で最後まで奮闘したC大阪だが、ACL経験豊富な山東魯能の壁に阻まれる(11.03.17)

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3月16日(水) AFCチャンピオンズリーグ2011
山東 2 - 0 C大阪 (16:30/山東/20,821人)
得点者:22' RENATO(山東)、32' WANG YONGPO(山東)
試合速報 | チケット情報 | ACL特集
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初の海外での公式戦、2011年シーズンのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループリーグ第2節、山東魯能戦に臨んだC大阪。しかし、結果は0−2と敗退。前半の2失点に泣き、これでグループGでは1勝1敗となって、得失点差で山東魯能を下回ったため、3位に後退することになった。

「東北地方太平洋沖地震」の影響が続く日本を発ち、決戦の場、中国の山東省済南に乗り込んだC大阪。試合当日、待っていたのは、前日練習での静かな雰囲気とは一転、山東魯能サポーターが作り出す独特の熱気、これぞアウェイという異様な雰囲気だった。

会場の開門前から、平日の日中にもかかわらず、地元の人々が甲高い声で話しながらスタジアムに押し寄せる。選手を乗せたバスが到着すると、すぐさまそこに大衆が群がる。公安や警察、軍隊など、相当数の警備が敷かれる。練習が始まり、C大阪の選手の名前が呼ばれると、一斉にブーイングが巻き起こる。バックスタンド側ピッチそばには、お祭りで使うような大太鼓が並び、太鼓の音とともにホームチームを応援する「加油」の声が響き渡る。日本にはない、応援光景が各所で広がる。

そのなかでも、遠路はるばるスタジアムに駆けつけてくれたC大阪サポーター、オフィシャルパートナーカンパニーであるヤンマーの現地法人スタッフなど、200人以上の応援を受けて、気丈にピッチに立ったC大阪イレブン。山東魯能の選手たちとともに、喪章を腕に巻き、試合前には被災者に対して1分間の黙祷を行った後、気持ちを込めて、日本を代表して、立ち向かっていったが、現実は厳しいものだった。

今季の公式戦2試合と同じメンバーで臨むも、前半は「相手をリスペクトしすぎた」と上本大海。競り合いでは相手に負けていなかったが、接触プレーがすぐにファウルを取られてしまうレフェリングにも苦しみ、ペースをつかめず。加えて、細かなパス交換がうまくいかず、山東魯能の「中国の伝統的な、蹴って、身体で、というサッカー」(茂庭照幸)に巻き込まれてしまうと、22分にCKから、32分には相手のストライカーHAN PENGを使ったシンプルなポストプレーから、立て続けに2失点。前半は結局、「勢いだけで決められた。それは最初から分かっていたことだが、そこを我慢しきれなかった。こっちのペースに持って行けなかった」(倉田秋)。

そこでレヴィークルピ監督が動く。後半のスタートから、小松塁、藤本康太を投入。最初の1トップ3シャドーから、2トップの形にすると、小松が積極的にボールに絡むことでチームはリズムを取り戻し、加えて、「サイドチェンジとかうまく行って、流れがよくなった」(藤本)。

さらに、71分には清武弘嗣を投入。そのすぐ後には、相手にPKが与えられるピンチもあったが、GKキム ジンヒョンのファインセーブで凌ぐと、何とか追い付こうと攻勢をかける。終盤にはCUI PENGの退場で、数的優位にも立ったが、守勢に回った山東魯能を最後まで崩せなかったC大阪。ゴールをあげられないまま、黒星を喫した。

「やってみても、十分できる相手だったと思うので、今日の負けは一番悔しい」(小松)、「国を代表して戦うチームとして、選手としても、悔しい敗戦」(高橋大輔)、「こんなサッカーをする相手にセレッソが負けたくなかったので、なんとかしたかったが……」(倉田)と、この敗北に悔しさをにじませていたC大阪の選手たち。日本を勇気づけるためにも、なんとしても勝ちたかっただけに、表情は一様に厳しいものだった。

「これがACLというのは、よく分かった」と、ACL独特の戦いを振り返ったのは主将の茂庭。「日本でまたやるときは、今度はセレッソのホームだし、こういうサッカーは通用しないよというのを見せられるくらい、取り組んでいかないと、上には上がれないなと感じた」と、相手へのリベンジ、自チームのさらなるレベルの向上を誓っていた。

なんとも悔しい一戦だったが、試合前日に茂庭も語ったように、この試合には様々な関係者の尽力もあった。そして、何より、現地のみならず、日本国内各地からも、熱いサポートがあったことは、忘れてはいけない。いろんな想いの詰まったC大阪のACLの戦い。「今度はホームで2点以上取って勝ちたい。韓国のチームも倒せば、まだ1位のチャンスもある。まだ(気を)落とさずに頑張っていきたい」と倉田。この試合を糧に、C大阪は前へ進んでいく。

以上


2011.03.17 Reported by 前田敏勝
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