2011年3月11日14時56分、東日本を襲った大地震で東京都稲城市にある東京Vのクラブハウスも非常に大きく揺れたそうです。発生当時、練習を終えクラブハウス内に残っていた選手やスタッフ、クラブ職員たちは強い恐怖を感じたとのことでした。
そのうちの1人、富澤清太郎選手は、次第に明るみになっていく各地の被害状況をTVで見ながら特に心を痛めていました。2005年シーズンを仙台でプレーした富澤選手にとっては、「よく車で通っていた場所が被害にあっているのを見て、本当に辛かった。仙台で一緒にプレーした仲の良い選手やその家族ともしばらく連絡がとれなくて…でも、ようやく連絡がとれて無事が確認できた」と、まさに他人事ではありません。しかし、「何とか力になりたいけどなれない、やり場のないもどかしさを今ものすごく感じている」と語っています。
3月13日の練習試合後に語った川勝良一監督、他の選手たち、取材に訪れた報道陣たちとの会話の中でも同じようなことばが聞かれましたが、恐らく日本中の多くの人が富澤選手と同じ思いを抱いているのではないでしょうか。
「そんな僕たちができることは、今こそ日本、サッカー界が一つになって協力していくことだと思います」と、富澤選手は続けました。
彼がこう強く語るのは、やはり昨年のクラブ消滅危機を乗り越えた経験が強く影響しているのです。
「昨年クラブが苦しい中、いろいろな人に支えてもらった。その中で、自分たちは日々多くの人に支えられて生きているのだ、という根本的なことに本当の意味で気付くことができた。現状が安定しているいま、僕たちはできる限りのことを全力でやって、困っている人の力になりたい。こうしてメディアに取り上げてもらってコメントを発することでも、少しでも被災者の方々に勇気を与えられることができればと思います」
未曾有の大惨事。義援金なども含め、まずは国民全員が自分の置かれている環境、立場でできる最大限を尽くし、そのひとつひとつを集結させることが被災者の方々のためになるではないでしょうか。そんな思いを強くした取材となりました。
月並みなことばとなってしまいますが、被災者の方々へ心からのお見舞いを申し上げます。
<東日本大震災に対する監督・選手コメント>
●川勝良一監督
「大変なご苦労だと思います。被災地はもちろん、まだ多くの地域にも余震が残っているし、選手・スタッフの家族のことを考えても非常に不安な状態が続いています。プロサッカー選手という立場は子どもや多くの人に夢を与える存在だと思うので、たとえば募金のお願いに街頭に立つとか、我々もできる限りのことで力になりたいと思います」
●土肥洋一選手
「仲の良い選手、コーチも水戸や仙台にいるので、本当に心配しています。
また、被災者の方々のためには、日本全体が復旧へ向けて協力しあわなければならないと思います。東京からだとしたら、物資を送るのは交通状況から難しいのかもしれませんが、たとえばFC東京とウチ、プロ野球の在京球団などが協力して義援金を集めたり、救援活動の援助をしたりなど、何らかの直接的な形での支援をやっていくべきなのではないでしょうか。何か僕でできることがあれば力になりたいと思っています」
以上
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2011.03.13 Reported by 上岡真里江
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