12月29日(水) 第90回天皇杯準決勝
鹿島 2 - 1 F東京 (15:00/国立/25,120人)
得点者:39' 平山相太(F東京)、67' 大迫勇也(鹿島)、120'+1 興梠慎三(鹿島)
チケット情報 |天皇杯特集
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F東京は鹿島に1−2で敗れ、元日の決勝進出を逃した。39分、平山相太の豪快なオーバーヘッドで先制したが、67分に追いつかれて延長戦へと突入。退場者を出しながらも粘り強く戦ったが、PK戦までラストワンプレーというところで勝ち越し点を奪われて終戦。2010シーズンは幕を閉じた―
良くも、悪くも今シーズンを象徴するゲームだった。与えられたゲームプランを忠実にこなすことはできる。その力は、ついてきている。だが、勝敗を分ける試合運びはまだ拙かった。退場というアクシデントはあったが、来季に向けた教訓はこのゲームの中にも凝縮していた。
F東京は正直すぎる。
攻撃の連続性と、展開力は鹿島に及ばなかった。平山の先制点はリカルジーニョのクロスによって生まれた。リカルジーニョは左サイドでボールの逃げ場となり、再三突破を見せていた。この試合のキーマンとして与えられた役割を全うしていた。だが、ゴール後も真正直に突破を繰り返してしまい、それに鹿島が慣れてくると、効果が徐々に失われていった。リカルジーニョが相手を押し込み、そこからまた攻撃を再構築できれば、攻撃時間をさらにのばすこともできたはずだ。
序盤からF東京の守備は機能していたが、鹿島はその中で守備の穴を探し続けていた。中盤に入った、徳永悠平と、米本拓司が中央を固めて鹿島の攻撃を外に逃がした。そこで鹿島は、執拗にサイドチェンジを使い、両サイドから効率よく攻撃を繰り返した。運動量が落ちてくると、本山雅志を投入して中央にできたスペースを上手く突いてきた。攻撃方法は違うものの、正直な攻撃を繰り返したF東京とは対照的だった。
また、F東京は途中交代で入った選手を生かしきれなかった。本山の投入が勝利の呼び水となった鹿島とこの点でも違いがあった。それは、ここ数年、繰り返してきたことでもある。途中出場で入る選手と、それを受け入れる選手、監督の意図も含めて試合の流れを呼び込むだけの力を身につけなければいけない。そして、何より、そういった試合の流れを感じられる選手がもっと増えなければいけない。現在のチームには、ゲームを読む力に長けた選手が限られている。選手一人ひとりの成長と、自立は不可欠だ。
「最後のアタッキングサードの精度、質はもっと上げていかなければいけない。本山くんや、小笠原くんはやはり上手かった。ただ、素材が違えば、サッカーも変わる。FC東京らしいサッカーを理想と現実の中で見出したい。素材をどう料理するのかも考えていかなければいけない」
大熊清監督は、来季に向けて「FC東京らしいサッカーを確立してJ1へ」という目標を話している。そのためにも、個人の基本戦術と、技術を高めなければいけない。その上にチームスタイルを積み上げることが求められる。今季の戦いがクラブ力による敗戦ならば、来季はクラブ力による勝利を収めなければいけない。F東京の来季への戦いは、この準決勝の敗戦から始まる。
以上
2010.12.30 Reported by 馬場康平
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