本文へ移動

今日の試合速報

ルヴァン 準々決勝 第1戦
ルヴァン 準々決勝 第1戦

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第37節 柏 vs 岡山】レポート:勝利を飾れず柏にとっては消化不良のホーム最終戦。1−1のドローも岡山は連敗を脱出。(10.11.28)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
11月27日(土) 2010 J2リーグ戦 第37節
柏 1 - 1 岡山 (14:04//8,475人)
得点者:49' レアンドロドミンゲス(柏)、71' 西野晃平(岡山)
スカパー!再放送 Ch185 11/30(火)前06:00〜
試合速報一覧 | クラブサポーター対抗totoリーグ | クラブ応援番組を観てプレゼントを当てよう
J2シーズン表彰 投票受付中!!
----------
「今日はホーム最終戦でお祭りのような雰囲気があった」。これは試合後のネルシーニョ監督の弁である。当然、選手たちは勝利を目指して試合に臨んだだろうが、昇格内定とJ2優勝を手中に収めた直後で、同等のモチベーションを求めるのは難しい面はあったはずだ。
しかし柏がリズムに乗り切れなかった理由は『モチベーション』の他、前節まで全試合に出場し、中盤で舵取りを担ってきた攻守の要・大谷秀和の出場停止が影響したことも否めず、初めてスタメンでダブルボランチを組んだ栗澤僚一、茨田陽生は最終ラインからボールを引き出し、レアンドロ・ドミンゲス、あるいはオーバーラップを仕掛けた右サイドバックの小林祐三に散らし、“柏のサッカー”を構築しようとはしていたが、「攻撃のバリエーションも少なかった」(北嶋秀朗)との言葉通り、前線の動きにメリハリがなく、普段ならばCBの近藤直也から入る縦のクサビも見られない。時折、林陵平のポストプレーからレアンドロ・ドミンゲス、田中順也がチャンスを掴みかけたが、岡山の体を張った守備、またはGK真子秀徳のセーブに阻まれた。
むしろ岡山の好パフォーマンスの方が目立ったというべきか。3連敗中、アウェイ、相手がJ2優勝を決めた柏、そういった点にも臆することなく4−4−2の陣形は統率され、ある程度はボールをキープされても全体のラインを下げすぎず、リトリートした状態を保ちながら一定のゾーンに入ったところで柏の選手を潰しにかかった。「優勝を決めたチームだからこそ相手に合わせて引かずに今までやってきたことを思いっきりぶつけてどれくらい通用するのかというのを試そう」(影山雅永監督)。攻撃に切り替わった後のパス精度に欠け、決定打の数は多くないまでも、カウンターを粘り強くセットプレーにつなげ、34分にはコーナーキックから近藤徹志が頭で合わせるなど、柏のゴールを脅かした。
後半、先に動いたのは柏。ポジショニングの悪かった田中を下げ、U−21日本代表でアジア競技大会から帰国したばかりの工藤壮人を投入。ネルシーニョ監督から「中盤ボックスをワイドにして、サイドで2列目からDFラインの裏へ飛び出せ」と指示を受けた工藤は、本来のポジションではないにもかかわらず、左サイドで起点となり、茨田とのコンビでリズムを作った。そしてこの選手交代が奏功し、49分、工藤の2列目からの飛び出しがファウルを誘発、これがPKの判定となる。レアンドロ・ドミンゲスがゴール左に決めて柏が先制した。
「1点目を取った後に、たたみかけるような攻撃ができなかった」とは、試合後の柏の選手たちに共通した言葉だ。57分と65分には工藤のポストプレーと茨田パスから岡山の守備を崩し、ともにレアンドロ・ドミンゲスがシュートを放ったがわずかにゴールを逸れ、60分には岡山のセットプレーのこぼれ球からスピーディーなカウンターを仕掛け、数的に上回る絶好のチャンスが訪れるも、パスコースを見出せなかった栗澤はボールを失った。いくつかのチャンスをモノにできなかったことが、後の岡山の反撃を呼び起こした。
影山監督が「怪我が終わってリハビリを上がってからも非常に良いパフォーマンスを練習で見せていたからどこかで使いたい」という西野晃平を68分に投入した直後だった。バランスを欠いた柏の陣形にスペースが空き、ここが好機ばかりに岡山の選手たちはゴール前で圧力をかけた。柏DFの懸命のクリアも及ばず「(野田)紘史が良いボールを落としてくれたので、思い切り入れるだけ」(西野)と振り抜いた左足シュートが柏のゴールに突き刺さった。
リズムを掴み切れないまま、終盤にはホジェルと栗澤が退場し、柏は万策尽きる。1−1のドローでホーム最終戦を終えた。
岡山は相手に合わせた戦術ではなく、今季ここまで積み上げてきた自らのサッカーで柏と対峙し、3連敗という仄暗いトンネルから抜け出した。その間、セットプレーの失点が懸念されていたが、柏のセットプレーを抑え、細かいマーキングやポジショニングでは答えを導き出したのではないだろうか。次節も上位の福岡が相手。この試合も来季へつなげるための絶好の機会となるだけに、好パフォーマンスに期待したい。
柏にとっては褒められる試合内容ではなかったが、冒頭にも書いたように目標を達成した直後の試合でモチベーションを見出しにくかった感はある。ただ「次の試合は勝ちで(シーズンを)終わりたい」と力強く語った菅野の言葉は、全選手の気持ちの代弁であろう。最終戦は最近の試合で甲府、千葉をなぎ倒してきた草津が相手となる。すべての戦いが、来季のJ1につながることを肝に銘じ、再び気持ちを奮い立たせてほしい。

以上

2010.11.28 Reported by 鈴木潤
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/09/05(木) 14:00 Jリーグ審判レポート(シンレポ!)審判の舞台裏 #6 「元Jリーガー 御厨貴文が審判への道を選んだワケとは?」