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【J2:第37節 福岡 vs 札幌】プレビュー:支えてくれた人たちへの感謝と、支えてくれた久藤清一への感謝。その思いを表すために福岡は勝利を目指す。(10.11.26)

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11月27日(土)J2 第37節 福岡 vs 札幌(17:30KICK OFF/レベスタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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選手たちが姿を現すと福岡空港に歓喜の輪が広がった。待ち受けていたのは500人を超すサポーター。5年ぶりのJ1復帰の権利を手にした選手たちを、「アビスパ福岡」コールで迎える。開幕戦で、サポーターを、そして普段から取材するメディアをも驚かせたアグレッシブでスピーディなサッカーは1年間を通して変わらず。第6節から4連敗を喫するという苦しい時期も過ごしたが、終わってみれば、淡々と、そして確実に勝点を積み重ねて掴んだJ1昇格の権利だった。

しかし、順調に駆け抜けたように見えるシーズンも、そのひとつ、ひとつの試合は、どれも簡単なものではなかった。3位以内を確定させた第36節の岐阜戦も、思うような結果を得られなければ、千葉の結果によっては大きく形勢が変わりかねない試合だった。しかし、そのひとつ、ひとつを、選手たちは「目の前の相手に勝つことだけを考えて、100%の力で戦う」というぶれない姿勢で戦い、福岡に関わる全ての人たちも、チームと同じ思いで支えてきた。それは、全員が一丸となって掴んだ結果だった。
ただ、シーズンはまだ終わっていない。J1昇格の権利を手に入れたのは今シーズン最大の成果であることに変わりはないが、そこに満足することなく、現在ある可能性の中で最も高い位置を目指すのがプロの姿。福岡のチャレンジは終わらない。次なる目の前の目標は勝点3差に迫る甲府を抜き去ることにある。そして、第37節の札幌戦はホーム最終戦。1年間、どんな時にもチームを支え続けてきたファン、サポーター、福岡に関わる全ての人たちへの感謝の気持ちを表すために、福岡は、これまでと変わらぬ姿で勝利を目指す。

さて、迎える相手は第2節にアウェイに乗り込んで3−0で完勝を果たした札幌。アウェイながら相手に何もさせなかった戦いぶりは、今シーズンの福岡は変わったと強く印象付け、開幕の甲府戦に続く快勝は、福岡に今シーズンを戦う自信をもたらした試合でもあった。
しかし、それは福岡側の見方。札幌にとっては屈辱以外の何物でもない試合だったはずだ。その思いを晴らすには、直接対決で打ち勝つしかない。札幌は、そんな思いを胸にレベルファイブスタジアムに乗り込んでくる。そして、いまある可能性の中で最も高い位置を目指すのは札幌も同じ。今シーズンは不本意な戦いを続けてきたが、巻き返すためには、ラスト2試合を勝ちきり、来シーズンにつなげなければならない。
続出するけが人に加え、内村圭宏が出場停止処分を受けるなど、チーム状態は苦しく、どのようなメンバー構成で戦うのか指揮官にとっては悩みは多い。しかし、そういった状態にあっても、チームは高いポテンシャルを見せている。前節の徳島戦では、ボランチに入った高木純平とトップ下に位置する砂川誠を中心に、短いパスをリズミカルにつなぐサッカーを展開。同じく自分たちのサッカーをしっかりと展開する徳島との間で、内容の濃い戦いを見せた。福岡にとっては決して侮れない相手。それは、これまでの戦いと全く変わりはない。

その札幌との戦いを控えて、丹羽大輝は次のように話す。
「昇格が決まった直後の試合は、柏も、甲府も負けているが、昇格が決まったからこそ、もう一度気持ちを入れ直して戦いたい。サポーターの前で自分たちの集大成を見せる試合でもあるので、これまで積み上げてきたサッカーを披露して、アビスパらしいサッカーを最後まで貫いて、しっかり勝ってホーム最終戦を終えたい」。
そしてもうひとつ。福岡にとっては大きな、大きな戦う目的がある。札幌戦は久藤清一を送り出すための大事な試合。「ホーム最終戦はキヨのために戦う」と篠田善之監督は力強く宣言する。
久藤清一が福岡にやってきたのは2006年。2002年にJ2に降格したクラブが再びJ1の舞台に立った年だった。しかし、この年の入れ替え戦で福岡は再びJ2に降格。その後、福岡は苦しいシーズンを過ごしてきたが、その間、チームのために献身的にプレーし続けてきた。見る者を唸らせる巧みなパス、ゲームの流れを読んでボールを捌くバランス感覚の高さ、危険な場所を察知して未然に防ぐ高い守備能力、そして、機を見て前線に飛び出す攻撃力等々、攻守に渡るいぶし銀のプレーは、多くのファン、サポーターを魅了し、勇気を与え続けた。その彼がレベルファイブスタジアムに別れを告げる試合。福岡は勝利で送り出すことを強く誓う。

福岡も、札幌も、様々な思いを胸に抱いて戦う試合。これまでのどの試合もそうであったように、その思いを表現する好ゲームが展開されるはずだ。

以上

2010.11.26 Reported by 中倉一志
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