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【J2:第31節 柏 vs 熊本】レポート:熊本守護神・南雄太仁王立ち!柏は21本のシュートを浴びせるも、得点には結びつかずスコアレスドローに終わる。(10.10.24)

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10月23日(土) 2010 J2リーグ戦 第31節
柏 0 - 0 熊本 (16:04//8,141人)
スカパー!再放送 Ch182 10/25(月)前09:30〜
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柏の足踏み状態が続いている。千葉、福岡との上位対決を力でねじ伏せ、昇格を一気に引き寄せた5連勝から一転して第29節からの3試合は2分1敗。対戦した3チームのいずれもが極端な守備シフトを敷き、奪った後は速いカウンターを仕掛けるという点で戦い方が共通している。

熊本・高木琢也監督はDF矢野大輔の出場停止による守備陣の「連携不足」を、今節の3バック採用の理由に挙げた。前節、柏を術中にはめた大分の戦い方からヒントを得たかのように、チョ・ソンジン、堤俊輔、福王忠世が近い関係を保ちながら柏の2トップ、北嶋秀朗と林陵平に密着。熊本は3バックとボランチの吉井孝輔、渡辺匠の5人がバイタルエリアのスペースを消し、状況次第で下がる両ワイドの宇留野純、片山奨典を加えた7人が守備に重点を置き柏の攻撃に対応した。

柏は3バック横に生じるわずかなスペースに活路を見出した。試合開始早々、林のスルーパスに北嶋が斜めの動きで熊本DFの背後へ抜け、GK南雄太との1対1を迎えたが、北嶋のシュートはポスト右に逸れた。3分、田中順也が縦への突破から左足シュートを放つがこれはバーを越え、28分と29分のチャンスも大津祐樹が後方からの縦パスに対する斜めの動き出しで3バックの脇に入り、そこからシュート場面を作り出したが、中央にスペースがないため深く縦に入るとゴールへの角度を失う。37分、田中が密集地帯を避けるようなドリブルでペナルティエリア内の右へ持ち出し、わずかに空いたゴール前のコースにパスを通した。これだけは角度のない位置からのシュートではなく、ゴール正面まで運び熊本の守備網を破った形だったが、ニアに飛び込んだ林の右足シュートは南が逆モーションを取れながらも左手で食い止めた。

熊本は柏の攻撃に耐え、ファビオ、カレン・ロバート、松橋章太が鋭いカウンターを仕掛けた。19分の松橋、24分のカレン・ロバート、いずれの攻撃もカウンターから迎えた決定機であり、「守備に徹してカウンターで点を取る」(高木監督)という目論見通りの展開へ持ち込んだ。

後半もこうした両者の図式は変わらない。むしろ熊本のカウンターの起点になっていたファビオを、流れの中では柏のボランチが、熊本のゴールキック時にはパク・ドンヒョク、近藤直也が競るなど起点に対するケアを徹底したこと、さらにそれに呼応して熊本が守備だけに追われて体力を削がれると、熊本の前への推進力が著しく低下。熊本陣内でのハーフコートゲームの色合いが強くなった。ただサイドに偏りすぎた栃木戦の反省を生かし、この日はサイド攻撃を絡めつつ、縦に入るクサビのパスからのダイレクトプレー、大津のドリブル突破、途中出場の工藤壮人とホジェルのミドルシュートなど、外だけでなく中からも熊本の敷く分厚い壁を破るべく攻撃を試みた。しかし放たれたシュートがゴールを逸れるか、あるいは枠を捉えてもGK南が立ちはだかった。

このスコアレスドローは両者にとって意味合いが異なる。熊本の選手たちの多くは無失点に抑えたことを評価しており、高木監督も守備に関しては「狙い通りだった」と力強く語った。さらに「相手の攻撃をまず抑えることがプライオリティとしては一番でした。そういうサッカーもあるということを皆さんには理解して欲しい」と高木監督が報道陣に説いたことを踏まえると、「0−0の勝点1獲得」は思い描いていたシナリオのひとつだったに違いない。自らアクションを起こして攻撃を仕掛けるという点は次節以降に持ち越しになるが、守備面に関しての収穫は今後につながるはずだ。

一方、柏にとってこのゲームは『修正力』と『選手層』が焦点だった。レアンドロ・ドミンゲス、栗澤僚一という中核2人の代役は、復帰した大津祐樹、一列下がった茨田陽生が及第点の働きを見せたため、『選手層』についてはある程度クリアできたと言っていいだろう。課題が残ったのは『修正力』である。栃木戦、大分戦に続き、今回も極端な守備シフトを敷いた相手に手を焼き、決して崩せなかったわけではないが、「FWの2人がチャンスで決め切れなかった」(北嶋)、「質の高いセンタリングを上げられるようにならないといけない」(橋本和)、「決められなかったのは実力が足りなかった」(大津)、「決め球の質を欠いてゴールを取れなかったゲームだった」(ネルシーニョ監督)と、監督・選手が述べた問題個所は、栃木戦とほぼ同様のものである。今後終盤戦に向けて、柏対策と銘打って同様の戦い方をするチームは増えていくだろう。その最後の殻を破る力を身に付けるのか、それともこのまま足踏みが続くのか。柏は大きなポイントに差し掛かった。

以上

2010.10.24 Reported by 鈴木潤
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